付値環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 09:11 UTC 版)
抽象代数学において、付値環(ふちかん、英: valuation ring)とは、整域 D であって、その分数体 F のすべての元 x に対して、x か x −1 の少なくとも一方が D に属するようなものである。
- ^ Hartshone 1977, Theorem I.6.1A
- ^ Efrat (2006) p.55
- ^ より正確には、Γ は ⇔ 、ただし [x] と [y] は Γ における同値類、と定義することによって全順序づけられる。cf. Efrat (2006) p.39
- ^ Cohn 1968, Proposition 1.5
- ^ Efrat (2006) p.43
- ^ 証明:R が極大元であれば、ある付値環によって支配される。したがって、それはそれ自身付値環でなければならない。逆に、R を付値環とし S を R を支配するが R ではない局所環とする。S の元であるが R の元ではない x が存在する。このとき は R の元であり実は R の極大イデアルの元である。しかしこのとき なので矛盾である。したがって、そのような S は存在しえない。
- ^ Zariski−Samuel, Ch. VI, Theorem 3
- ^ Efrat (2006) p.38
- ^ 付値環が整閉であることをより直接的に見るために、xn + a1xn − 1 + ... + a0 = 0 としよう。すると xn−1 で割ることで x = − a1 − ... − a0x − n + 1 を得る。もし仮に x が D の元でなければ、x -1 は D の元であり、これは x を D の元の有限和として表しているので、x は D の元であり、矛盾。
- ^ Matsumura 1986, Theorem 10.4
- ^ 一般に、 が A 上整であるのは であるとき、かつそのときに限る。
- ^ Hartshorne 1977, Ch II. Exercise 4.5
- ^ Zariski−Samuel, Ch. VI, Theorem 15
付値環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/04 18:40 UTC 版)
体 K の加法付値 v に対して、Rv = {a ∈ K | v(a) ≥ 0} は賦値 v に対する付値環と呼ばれる環を成す。このとき、 m v = { a ∈ K ∣ v ( a ) > 0 } {\displaystyle {\mathfrak {m}}_{v}=\{a\in K\mid v(a)>0\}} は、Rv のイデアルであり、賦値 v に対する付値イデアルと呼ばれる。付値イデアルは付値環に含まれる唯一の極大イデアルであるので、 R v / m v {\displaystyle R_{v}/{\mathfrak {m}}_{v}} は体となる。この体のことを v に関する剰余体または剰余類体という。さらに、{a ∈ K | v(a) = 0} は乗法群となり、これを賦値環の単数群という。
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付値環
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 01:04 UTC 版)
一度の操作で曲線の特異点を解消するもう一つの方法は曲線の関数体の付値環たちの空間を取る方法である。この空間から元の曲線と双有理な非特異射影曲線を作れる。
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