他科との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 14:01 UTC 版)
近年になってからは、形成外科学の一分野である認識もあり(日本における歴史的背景では美容整形は形成外科にも含まれないものだった)、大学病院や総合病院において美容外科がある場合は形成外科内に併設されている場合が多い。しかし、歴史的に美容外科が大学病院などで扱われはじめたのは比較的最近のことであり、街の開業医たちによって技術が育まれてきた異色の側面があった。その経緯と、既に標榜科の整形外科や形成外科の定義付けに、美容外科的なものが含まれていなかった事もあり、美容外科は1978年(昭和53年)に標榜科目に認可された。それは遡ること形成外科を標榜科目に申請する際、形成外科の重鎮が日本医師会会長の武見太郎に『形成外科は美容を含まない。』旨の一筆を入れていたからでもあるなお、美容外科に類似する名称として「美容皮膚科」があり、これは近年標榜科目としては認可された。しかし「美容内科」の名称は認可されていない)。また、近年の形成外科に美容外科を併設する風潮は、多くの形成外科が病院経営という視点において、年間ベースで赤字である、あるいは低利益であるという状況から、収益向上を図る傾向が背景にある。 美容外科は呼称として「整容外科」、「形成美容外科」、「美容整形外科」とも言われる。これはまたこの分野の施術は、一般には「整形手術」、「美容形成手術」、「美容整形手術」などと言われることが多いが、これは法律的な根拠のない俗称であり、正しくは「美容外科手術」と呼ぶべきものである。なお「整形」という言葉から誤解を受けがちであるが、整形外科は美容外科とまったく異なる診療科である。 美容外科手術を受けた患者が術後の「駆け込み寺」として形成外科の窓口を相談の場として訪れるケースが多い。上述のとおり形成外科とは身体外表の機能上の変形を取り扱う診療科目である。美容外科においても、診療の大前提として術前のインフォームド・コンセントがなされていないケースも多く問題となっている。
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