他種との競争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/04 04:21 UTC 版)
多くの肉食動物がそうであるように、本種も共存した大小様々な肉食動物と競合していたと考えられている。こうした競争は生態系が程々に豊かで、尚かつ捕食者同士の食性や体格が似通っている場合に発生しやすい。本種の上位には大型獣脚類のネオヴェナトルやバリオニクスが位置しており、とりわけネオヴェナトルは地上性の捕食者だったため、本種にとっては大きな脅威だったと考えられている。こうした相手には長い脚を活かした俊足で危険を回避していた。上記2属のような大型獣脚類の存在により、本種は生態系において二次捕食者のニッチを占めていたと考えられている。 上位からの圧がある一方で、近いニッチの種とは獲物や棲家を巡って争う関係にあった。競争相手には小型獣脚類のコンプソグナトゥス科(例アリストスクス)が挙げられる。そうした競合の結果、本種は比較的大きな体格や頑丈な頭部を発達させていた。これは両者の食性に違いがあった事を示唆しており、こうした食べ分けは現在のネコ科でも確認されている。 一方で身体の大きさや頭部の強度を元に考えると、本種はアリストススクスのような2-3メートル大の捕食者よりも上位に位置していた可能性がある。コエルロサウルス類では似たような例として、大型のシノカリオプテリクスと小型のシノルニトサウルスが捕食-被食関係にあった事が確認されている。
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