他の建築家による作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/23 07:59 UTC 版)
アントニ・ガウディは、1880年から1895年にかけて、シューホフとほぼ同時期に、しかし全く別個に双曲面構造の実験を重ねていた。ガウディは、放物面や回転双曲面を、サグラダ・ファミリアの1910年の設計に盛り込んだ。サグラダ・ファミリアには、イエス・キリスト降誕を表現した東ファサードの各所に、ガウディが意図した線織面の設計と必ずしも一致はしていないが、双曲面が現れている部分がある。特に、ペリカンの場面には、人物がもつ籠の形状なども含め、多数の事例が見出される。イトスギを橋につなぐ支えは双曲面構造をとっている。司教のミトラ (司教冠)に見立てられる尖塔の頭頂部の飾りは双曲面構造になっている。 同じくガウディの作品であるグエル邸(英語版)では、正面ファサードに沿って、建物内にひと組の支柱が立っているが、その柱頭部は双曲面になっている。有名な放物面状のヴォールト(穹窿)の頂部の迫頭(クラウン)も双曲面である。コロニア・グエル教会(英語版)のヴォールトのひとつも双曲面である。グエル公園には、双曲面のユニークな柱が1本ある。 有名なスペインの技術者、建築家であったエドゥアルド・トロハ (Eduardo Torroja) は、モロッコのモハメディア(Mohammedia:旧称・フェダラ、Fédala)の給水塔をシェル構造で、また、マドリードの競馬場サルスエラ (Hipódromo de la Zarzuela) の観客席の屋根を回転双曲面によって設計した。また、ル・コルビュジエやフェリックス・キャンデラも、双曲面構造を用いた。 双曲面構造の冷却塔は、1918年にフレデリック・ファン・イテルソン (Frederik van Iterson) とヘラード・クイパース (Gerard Kuypers) によって特許が取得されている。 アメリカ合衆国ジョージア州アトランタのジョージア・ドームは、双曲面テンセグリティ構造によって建設された最初のドームである。
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