人形編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 11:38 UTC 版)
(蠢くものを確認するところから派生) モニターに映っていた人物は、介護福祉施設に住む老婆、亘胡桃であり、ほどなく心不全で死亡した。現場で紗希は、その場に不釣合いな市松人形を見つける。風守が調べたところによれば、亘は人形師であり、亘の人形の所有者は不幸になると噂されていたという。紗希たちは手掛かりを得るため市松人形を調べ、人形が高級品であること、近年作られた新作であること、着物に亘の髪の毛が編み込まれていることが明らかとなる。 田村が強欲であることを取り調べで聞き出していた紗希は、「高級品」というキーワードと、介護施設に田村が近づいていたという事実を結びつける。牧村によれば、亘は田村から引退した人形師を再開するよう催促されており、亘は道具や材料がないからと断っていたものの、施設の借金は人形があれば何とかなる、と打診され続けていたという。亘は人形を作り出したが、人形が完成する前に亘と懇意だった施設の理事長が自殺したため、紗希は亘が田村をよく思っていなかったと推測する。施設を後にした紗希は美鈴から、人形がなくなったと聞かされる。署内の防犯カメラには、人形が自分で動いているかのような映像が記録されていた。休憩室から出てきたように見える人形に黒い染みが付いているのを確認した紗希と風守が休憩室へ向かうと、そこでは美鈴が血塗れになって死んでいた。 美鈴を殺したと思われる人形を捕まえるため、防犯カメラのテープをチェックしていた紗希と風守だったが、黒田から気分転換も兼ねて地酒を買ってくるよう頼まれる。酒蔵で血の臭いを嗅いだ紗希と風守は、血の付いた人形と惨殺された砂堀一家を発見する。紗希は再び介護施設へ向かい、牧村から例の人形が恨みの感情を込められて作られたものであり、自分の仇を討ってくれるよう、憎む相手の所持品が人形に埋め込まれたことを聞き出す。風守が鑑識課に連絡すると、人形には美鈴や砂堀一家の私物が縫い付けられていたことが分かる。 殺したい相手の所持品を人形に触れさせることで殺害が行えることが確実となり、紗希は人形を使える人物を考えた結果、黒田に行き着く。紗希の仕掛けた罠に嵌った黒田は豹変し、人形が「呪いの人形」として高く売れるようにするため、人形で殺人を行ったことを自白する。そして紗希から人形を奪い取り、拳銃と人形で紗希と風守を脅す。だが黒田の髪が抜け落ちて人形の懐に入ったため、黒田は人形に殺される。一連の事件は未解決事件として処理され、人形は亘の墓を管理する寺に供養に出される。
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