互換性の実現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 14:42 UTC 版)
相互に互換性を有する部品やコンポーネント(構成要素)は、なんらかの標準化された規格にしたがっていることが多い。これは、なんらかの機関、団体によって規定されたデジュリスタンダードと、市場で大きなシェアをもつものに倣ったデファクトスタンダードの2通りがあり、いずれもその規格の範囲内で互いに交換することが可能である。 また、市場のシェアや普及率が大きいことなどを理由としてのちの製品に前方・後方互換を持たせることも多い。例えばビジネスで多くの文書が作成・運用されているMicrosoft Officeは、過去のバージョン製品とファイルをやりとりできるように新しいバージョンの製品にファイル形式の前方互換および後方互換を持たせている。Office 2007以降で採用されたOffice Open XML形式ファイルは、Office 2007以降の製品間で相互にやりとりできるものの、Office 2003以前では(互換機能パックを使わない限り)利用することはできないが、Office 2007以降でも旧製品で利用可能な旧形式(Office 97-2003)で読み書きすることは可能である。そのほか、すでに広く普及していたUSB 2.0規格の後継となるUSB 3.0ポートでも、USB 2.0までしか対応していない既存の古い周辺機器(USBメモリなど)が接続できるよう、後方互換を持たせたりといった例がある。また、ユーザーの慣れやユーザビリティも互換性を確保するための大きな理由となりうる。
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