事業の買収
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 08:15 UTC 版)
金沢電気軌道の電気供給事業の大部分は1921年(大正10年)10月1日付で金沢電気瓦斯より買収したものである。一部、1927年(昭和2年)10月31日付で向島電気より買収したもの、1939年(昭和14年)5月31日付で白峰電気より買収したものも含まれる。 金沢電気瓦斯から引き継いだ供給区域は、1921年5月27日付で締結した事業買収契約によると石川県河北郡内灘村ほか2村、石川郡大野町・金石町・松任町・美川町ほか29村、能美郡根上村ほか10村。この時点では金沢市内は含まれないが、区域には1925年に市へ編入される石川郡弓取村、1935・36年に編入される石川郡鞍月村・潟津村・粟崎村・大野町・米丸村・三馬村・富樫村および河北郡小坂村(字千田)を含む。 向島電気の供給区域は石川郡安原村・林中村・旭村・出城村・御手洗村・山島村・舘畑村・林村と能美郡川北村。ただし9村のうち旭村字相木・出城村字成と川北村の一部は向島電気買収前から金沢電気軌道(旧金沢電気瓦斯)の供給区域に含まれる。この向島電気は1915年12月山島村の村長により設立。手取川水系の山島用水にて水車動力で織物業を営んでいた業者と共同で、電気事業・織物業共同の水力発電所を建設して1916年1月に開業した。しかしこの発電所は発電力が見込みより小さくなったことから1917年3月、山島用水の上流側に出力20キロワットの発電所を建て直した(向島発電所)。 白峰電気の供給区域は下表の通り石川郡吉野谷村と能美郡尾口村・白峰村であった。同社は1916年10月白峰村の有志により設立、1917年12月に開業した。小事業ではあるが電動機が村内の製材業に普及したという。発電所は当初明谷川用水に置いたが、1920年11月に大道谷川に出力77キロワットの茶釜淵発電所(後の白峰発電所)を新設している。
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