中国における人毛醤油の製造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 07:08 UTC 版)
「人毛醤油」の記事における「中国における人毛醤油の製造」の解説
頭髪は、中国東北部や華北などで、1キログラムあたり1元(人民元)で理髪店から収集、簡単な選別作業ののち、再び1キログラムあたり1.8ドル程度で山東省や河北省などの化学工場に転売される。工場で塩酸の水和他の化学的精製を経てアミノ酸溶液にする。この溶液が中国各地の中小工場に再び転売され醤油の材料となった。醤油のアミノ酸含有量には中国政府による規準があるが、コストダウンのため大豆などの一般的な醤油原料の使用を減らし、頭髪に由来するアミノ酸で補ったものである。 報道 記者たちの間で人毛醤油が話題となったところから取材が始まり、2004年1月、中国国営テレビ局、中央電視台の番組「毎週質量報告」で「毛髪醤油」として放送された。番組ではどのようにアミノ酸液体または粉末を精製するのか訊ねると、製造者は人毛からだと答えた。人毛は国内の美容院や理容店、病院から集められた。そもそも人毛は水銀やヒ素などの含有量が多く、原料の頭髪には染色されたものが含まれていた。また、使用済みコンドーム、使用済み生理用品、病院綿、使用済み注射器などのごみが混入し、鉛や塩素プロパノールなどのほか、がんやてんかんを引き起こす怖れのある有害物質を含むなど、きわめて不衛生なものが流通したとされている。 その後、中国政府は人毛醤油製造を禁止。しかし、この報道は中国国内ではそれほど話題にならなかった。 2005年10月、遼寧省瀋陽市の新聞「瀋陽今報」が毛髪醤油を追跡報道、中国全土で大きな反響が起きた。同紙によれば、人毛醤油には発ガン物質が含まれ、政府の禁止命令にもかかわらず、悪徳商人による毛髪醤油生産はなくならないとされた。
※この「中国における人毛醤油の製造」の解説は、「人毛醤油」の解説の一部です。
「中国における人毛醤油の製造」を含む「人毛醤油」の記事については、「人毛醤油」の概要を参照ください。
- 中国における人毛醤油の製造のページへのリンク