中国における亡佚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 09:42 UTC 版)
『論語義疏』は、梁代に成書したのちに広く流通し、『隋書』経籍志、『旧唐書』経籍志、『新唐書』芸文志などの正史の目録に記録されるほか、北宋前期の『崇文総目』、南宋前期の『群斎読書志』『中興館閣書目』『遂初堂書目』などに著録されている。しかし、南宋後期の『直斎書録解題』には記録されておらず、南宋頃に失われたとされている。 失われた要因の一つは、999年(北宋真宗の時)、邢昺によって『論語正義』が編纂されたことにある。『論語正義』は、『論語義疏』を下敷きにしながら、『五経正義』を切り貼りしながら作られたものであるが、この成立によって『論語義疏』は顧みられなくなり、印刷される機会を得ることがなかった。 なお、敦煌文献からは『論語義疏』の一部が発見されており、現在フランス国立図書館に保存されている。
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