中国における上演
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 09:28 UTC 版)
「トゥーランドット」の記事における「中国における上演」の解説
中華人民共和国においては、オペラ『トゥーランドット』は長い間、西洋諸国による中国蔑視の象徴的作品とされ上演は果たされなかった(もっとも、他の多くのオペラも「ブルジョワ的」というレッテルを貼られていたが)。しかし改革開放政策の進展と共にタブー視は次第に薄れ、中央歌劇院(中央歌剧院)によって1989年に演奏会形式での中国初演、1995年に完全な上演が行われている。1998年9月のズービン・メータ指揮による公演はチャン・イーモウ(張芸謀)の演出で、舞台を明代に設定して衣装や舞台装飾もその時代に徹底して合わせた演出となった。また国際的なキャストを擁するとともに人民解放軍部隊をエキストラ出演させ、紫禁城内の特設ステージで上演された同公演は大きな話題となった(同公演は映像作品化されている)。 その際の役名の表記は次の通りである。 トゥーランドット:杜蘭朶 カラフ:卡拉富 リュウ:柳(小柳) そのほかにも中国では創作京劇でトゥーランドットに想を得たものもあり、魏明倫(中国語版)による《中國公主杜蘭朵》が著名である。この作品は、京劇の伝統と西洋音楽の融合をと調和を企図したもので、伴奏楽器にオーケストラを使用するほか、プッチーニのこの作品のなかから「誰も寝てはならぬ」(中国語では《今夜無人入眠》)などのメロディが採用されている。
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