両替商の為替レート表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 09:29 UTC 版)
ニュースや新聞等で報道される「1ドル = 110円10銭 - 110円20銭」などというレートは、銀行間での外国為替取引を行うときのレートで、銀行間相場と呼ばれるものである。 各銀行は、その日の対顧客(輸出・輸入企業や個人など)については毎営業日の午前9時55分のスポット・レートを基に10時頃に仲値と呼ばれる基準相場を発表し、銀行間相場が大きく動くことが無い限り、(銀行間相場が細かく動いたとしても)日中はその相場を基に取引を行うことが多い(東京市場では、以前は大手行の当番制で共同して用いるドル円の仲値を定める慣行があったが、現在は異なる)。なお、銀行間での取引は、どの通貨も対(アメリカ)ドルで取引が圧倒的に多く、例えば円とタイバーツなど各国通貨との直接取引きの金額は少ない。このため各国通貨と円の為替レートは、当該通貨の対ドル相場と、ドル円の相場との合成として計算されることが一般的である。 為替レートの表示の仕方は、1ドルが120円という表示の仕方と、1円が1/120ドル = 0.00833ドルという表示の仕方がある。ほとんどの通貨では1ドル = 120円、あるいは1ドル = 700韓国ウォンというように、米ドル1ドルに相当する各国通貨額を使うことが慣例である。例外は、英国ポンドやユーロなどで、1ポンド = 1.9ドル、1ユーロ = 1.25ドルなどと表示することが慣例となっている。 日本で円と他国通貨の為替レートを考える場合に、1円 = ○○ドルと表示するのを外貨(ドル)建て、1ドル = ○○円と表示するのを、自国通貨(円)建てと言う。アメリカから見れば、1円 = ○○ドルが自国通貨(ドル)建てであり、1ドル = ○○円が外貨(円)建てである。円の為替レートについて、自国通貨建ては邦貨建てと呼ばれることがある。
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