一般撮影用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 14:08 UTC 版)
大きい判の乾板はガラス切りで切ることで小さい乾板として利用できる。 アトム判 - 4.5×6cm。名前はヒュッティヒが発売したアトムに由来するが、これが最初のカメラというわけではなく少なくともゴーモンのブロックノートの方が先である。日本では大正時代からこの名称で呼ばれるようになった。ロールフィルムが出現するまで小型カメラの花形サイズであり、高級カメラも多数生産された。20世紀初頭にはすでにダゴールやプロターが存在し、さらにテッサー、ヘリアーなど優秀なレンズが次々発売され、小型乾板でも不都合がなくなっていた。1907年にはイギリスの感材メーカーウエリントンが汎用乾板を販売していたが、その前からブロックノート用に販売されていた可能性がある。規格としてのスタートは大名刺判より少し遅れたが、大名刺判が一巡して小型化が進んだのではなくほぼ同時進行で普及したとみられる。 小名刺判 - 2.25×3.25in (5.7×8.3cm)。アメリカ合衆国で広く使用された。手札判を半分にしたサイズであり、手札半裁の別名がある。 大名刺判 - 2×3.5in (6.5×9cm)。1859年フランスのデイデリが創始し、訪問用カード、すなわち名刺サイズの肖像写真が大流行したことからヨーロッパで広く使用された。現在でも “Agfa APX 100 glass plates exp.” が販売されているが、日本には正規に輸入されておらず、個人輸入で入手するしかない。 手札判 - 3.25×4.25in (8×10.5cm)。アメリカ合衆国で広く使用された。鈴木八郎によると、昔の身分証明書であった手形がほぼこの大きさであったことによるらしいという。 大陸手札判 - 9×12cm。ヨーロッパで広く使用されたので大手札判の別名がある。 ポストカード判 - 10×14cm。 キャビネ判 - 12×16.5cm。欧米では飾り棚(キャビネット)に写真を飾る習慣があり、その目的にちょうど良い大きさということが語源という。 大キャビネ判 - 13×18cm。ヨーロッパの規格である。アメリカの規格である5×7inに似た大きさだが微妙に異なる。
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