一揆の研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 00:15 UTC 版)
呉座は松浦一揆を素材として従来の領主一揆像の再検討を進める。呉座の著書『一揆の原理』は反響を呼び、一般向けの書籍ながら「一揆契状」などに関する最新の研究成果を盛り込んでいた。呉座は一味神水の宗教的な観点からの先行研究を批判し、集団の同調圧力を指摘した。また、「一揆契状」の分析を行い、反体制運動などではなく、体制を認めた上での待遇改善運動だった点を指摘。「相手に降りかかってきた問題を自分の問題と考え、親身になって、その解決に協力する」「人のつながり」が一揆の本質と指摘した。 日本学術振興会特別研究員(DC1)として「日本中世の一揆および中世後期東国社会の研究」を、日本学術振興会特別研究員(PD)として「日本中世の地域社会における集団統合原理の研究 ― 国人一揆を中心として―」の研究を実施。博士論文『日本中世の地域社会における集団統合原理の研究 ― 領主の一揆を中心として ―』は『日本中世の領主一揆』として思文閣出版から出版され、 角川財団学芸賞を受賞している。
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