一向衆とは? わかりやすく解説

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一向衆(いっこうしゅう)

中世日本席巻した民間念仏信仰集団盆踊り初期重要な芸能伝播者と考えられる
一向宗念仏信仰宗教者の集まりである。
一向」は「ひたすら」とも読み、「ひたすら阿弥陀仏救済信じる」という意味。このため法然親鸞以来いわゆる鎌倉仏教の「専修念仏」(念仏以外の信仰排する信仰)の一派考えられがちである。しかし、実態密教・修験道との交流があって山伏なども含まれ、また祈祷呪術など民間信仰の「雑修雑行」を業とする人々もおり、けっして「専修」ではなかった。中世一般民衆は、「専修念仏」の宗教思想よりも、念仏念仏僧のもつ「呪術力」(死霊鎮送など)を求めていた。

一遍同時代鎌倉時代末期一向上人といわれた 一向俊聖(1239-1283)による踊り念仏信仰集団形成された。しかしこれは歴史上の「一向宗」とは別である。歴史上一向宗は、この一派のほか本願寺時衆などの他の念仏教団とも同一視されるような広がり持ち、いわば中世民間念仏信仰集団ベース形成するような位置にある。

中世末期の「本願寺」と「一向宗」はこれまで同一視されることが多かったが、近年の研究によると両者イコールではない。これは本願寺蓮如は、教団構成員が「一向宗」を名乗ることを禁じていることからも明らか。しかしこうした本願寺指導層思惑とは別に実態として「一向宗」の人々本願寺教団ベース深く交わっていたと考えられている。

盆踊りとの関係で注目されるのは、この一向宗中に山伏遍歴芸能者など、念仏芸能伝搬者が多数含まれており、彼らが全国への盆踊り普及大きな役割果たした考えられる点である。

一向宗実態直接示す資料少なくさらなる実態究明待たれる



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