ヴェガ号の航海成功と航路の商業利用とは? わかりやすく解説

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ヴェガ号の航海成功と航路の商業利用

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 06:08 UTC 版)

北極海航路」の記事における「ヴェガ号の航海成功と航路の商業利用」の解説

これらの結果19世紀半ばには北極海側の海岸線の形が判明し北東航路未知陸地阻まれておらずヨーロッパ側からアジア側まで通して航海できることが確認された。しかしタイミル半島付近緯度高く夏でも流氷が多い上、何年融けず大きくなった多年氷が行く手を阻む。しかもエニセイ川レナ川など世界有数大河から淡水流入する東シベリア沖は流氷形成も盛んである。よって航行困難だった実際に北東航路通して航海成功したのはスウェーデン系フィンランド人アドルフ・エリク・ノルデンショルドであった。彼は1878年蒸気船ヴェガ号ストックホルムからイェーテボリ経由し出港し途中ベーリング海流氷閉ざされ越冬したが、翌夏脱出し1879年9月横浜入港した1880年4月24日ストックホルム帰港したヴェガ号大勢市民花火による大歓迎受けた逆に東から西へ向かう航海は、1915年ロシアボリス・ヴィリキツキーBoris Vilkitsky)が成功させている。 ノルデンショルドの航海成功前年カラ海通じてシベリア農産物ヨーロッパ・ロシアへ運ぶという商業航路開拓カラ探検)が始まった1877年から1919年までに122隻が挑んだ多数難破し成功したのは75隻のみで、運べ貨物もわずか55トンであった1911年からはウラジオストクからコリマ川河口に向かう蒸気船が年に1回運航するようになった19世紀末から20世紀はじめにかけて北東航路挑んだ探険家たちは、ノルデンショルドも含め科学研究地図製作動機だった。アメリカ海軍ジョージ・W・デロング北極点に向かう途中1881年北東航路東シベリア北方沖で船を氷に押しつぶされ遭難したフリチョフ・ナンセン北極点探検過程北東航路来てゼムリャフランツァヨシファ経由している。ステパン・マカロフ1899年1901年ロシア海軍北極探検指揮しこのため世界最初の砕氷船イェルマーク」を造らせた。ロアール・アムンセン南極点到達後、1918年から1925年にかけて北東航路北方航路)を西から東へ横断し北極点挑んだほか極地調査研究行っている。

※この「ヴェガ号の航海成功と航路の商業利用」の解説は、「北極海航路」の解説の一部です。
「ヴェガ号の航海成功と航路の商業利用」を含む「北極海航路」の記事については、「北極海航路」の概要を参照ください。

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