レベル IV: 究極集合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 17:59 UTC 版)
「多元宇宙論」の記事における「レベル IV: 究極集合」の解説
究極集合仮説はテグマーク自身により提唱された。このレベルは、異なる数学的構造によって記述可能な宇宙はすべて等しく実在すると考える。これには、我々の観測可能な宇宙のものではない異なる低エネルギー物理法則を含まない。テグマークは次のような考えを提唱する。抽象数学は非常に一般的なので、(人間の曖昧な言葉から独立した)どんな純粋な形式言語で定義可能な万物の理論 (TOE) もまた数学的構造である。例えば、異なる種類の実体(言葉で表現される)やそれらの関係(さらなる言葉で表現される)を含むTOEは数学者が集合論的モデルと呼ぶものに他ならず、一般的にその集合論的モデルを構成する形式体系を見出すことができる。これは、あらゆる想像することのできる平行宇宙理論はレベルIVの段階で記述可能であることを暗示する。レベルIV 多元宇宙は全ての他の集合を包含するので、多元宇宙の階層の上限となり、レベルV 多次元宇宙を考える余地はない。 ユルゲン・シュミットフーバー(英語版)は、しかしながら、"数学的構造の集合"は明確に定義されてすらいないと反論する。彼は、構成的数学(英語版)、すなわちコンピュータプログラムによって記述可能な宇宙の表現のみ認めている。これには、その出力ビットは有限時間内に収束するが収束時間自身はクルト・ゲーデルの限界のため停止するプログラムによって予測できないであろう非停止プログラムによって記述可能な宇宙の表現が明示的に含まれている。彼はまた、より制限の厳しい手早く計算可能な宇宙の集合を明確に議論している。
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