ルノー・8とは? わかりやすく解説

ルノー・8

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 10:13 UTC 版)

ルノー・8(Renault 8/R8)は、フランスルノーが製造・販売していた自動車である。

概要

ルノー・8
概要
製造国 フランス
アルジェリア
 ブルガリア
メキシコ
スペイン
ポルトガル
ベネズエラ
販売期間 1962-1973年(フランス)
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
駆動方式 RR
パワートレイン
エンジン 0.95/1.1/1.25/1.3L 水冷I4OHV
変速機 3/4/5速MT
車両寸法
ホイールベース 2,270mm
全長 4,000mm
全幅 1,490mm
全高 1,375mm
車両重量 725-855kg
系譜
先代 ドーフィン
後継 14
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4CVドーフィンの流れを汲むリアエンジンセダンで、新開発のスムーズな5ベアリング・エンジンやこのクラス初の4輪ディスクブレーキなど、当時の1リッター車としてはかなり贅沢な機構、各種装備が与えられていた。ボディデザインはアルファロメオが1960年に発表した、前輪駆動のプロトタイプ車「ティーポ103 (tipo 103)」に大変よく似ており、これは1950年代と1960年代にルノーとアルファ・ロメオが、業務提携を結んでいた影響である。搭載された新開発の直列4気筒956ccエンジンは44ps(32kW)を発生した。1963年Wheels Magazineによるオーストラリアカー・オブ・ザ・イヤー (Australia's Car of the Year Award)を受賞。

1964年にはよりパワフルな1108ccエンジンを搭載した8 マジョール (8 Major) (R1132)が追加された。さらに同年、モータースポーツ用のベースモデルとしてさらにパワフルなエンジンを搭載した8 ゴルディーニ 1100 (8 Gordini 1100) (R1134)も追加された。このモデルは排気量こそベースの1100 マジョールと同じだが、2基のツインチョーク・キャブレターを装備し、ベースモデルの約2倍にあたる95psを発生した。なおゴルディーニ・モデルはブルーにホワイトストライプの入ったボディカラーのみであった。

1965年にはR8のボディを延長してトランク容量を拡大し、装備をより充実させた上級モデルであるR10が登場している。同年Jaegerが開発したオートマティック(AT)を搭載したモデルが追加された。これはドーフィンに搭載されていた物と同じタイプで、ダッシュボードに設置されたプッシュボタンで操作する3速AT。

1966年にエンジンを1255ccにアップし、フルシンクロのクロスレシオ5速マニュアル・ギアボックスやフロントの追加ランプなどを装備した8 ゴルディーニ 1300 (R1135)が登場。1968年上級モデルR10と共にマイナーチェンジが実施され、全車1108ccエンジンとなりダッシュボードのデザインも変更された。同時にウェーバー製キャブレターとゴルディーニと同じ4灯式ヘッドランプを装備した8S (R1136)を追加。8Sのボディカラーはイエローのみ。また1965年で一旦消えていた、「マジョール」の名称を再度復活させた。1970年には後継車に当たるR12用1289ccエンジンを追加。

フランスでの生産は1971年で終了し、前輪駆動のR12やR6が後を継ぐ形となった。

フランス本国の他にもベネズエラブルガリアルーマニアメキシコオーストラリアモロッコカナダアルジェリアでも組立が行われ、スペインのFASA-Renaultと、メキシコでは1976年まで生産が続けられた。この内、ブルガリアで生産された車両はBULGARRENAULT 8、ルーマニアで生産された車両はダチア 1100 (Dacia 1100)という名称で販売された。

当時のインポーター日英自動車によって正規輸入が行われていた。

車名

フランス語では「8」を「ユイット」(: huit)と読む。

参考文献

  • 別冊CG 自動車アーカイヴ Vol.9 70年代のフランス/その他の諸国車篇

外部リンク

関連項目

ルノー ロードカータイムライン 1980年代-
タイプ 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代 2020年代
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3
コンパクト トゥインゴ トゥインゴII トゥインゴIII
5/7 シュペール5 クリオI クリオII クリオIII クリオIV クリオV
シンボルI シンボルII
モデュス
カングー カングーII カングーIII
14 9/11 19 メガーヌI メガーヌII メガーヌIII メガーヌIV
フルエンス メガーヌIVセダン
パルス
スカラI スカラII
ミドル 18 21 ラグナI ラグナII ラグナIII
20/30 25 サフラン ヴェルサティス ラティテュード/サフラン
アッパー タリスマン(中国向け)
タリスマン
ミニバン セニックI セニックII セニックIII セニックIV
エスパスI エスパスII エスパスIII エスパスIV エスパスV エスパスVI
クーペ フエゴ アヴァンタイム ラグナクーペ
オープン ウインド
SUV キャプチャー キャプチャーII
カジャー
オーストラル
コレオス コレオスII
アルカナ
ピックアップトラック アラスカン
貨物自動車 マスターI マスターII マスターIII
トラフィックI トラフィックII トラフィックIII
エクスプレス
アルピーヌ/ルノースポール A310 V6 A610 スパイダー A110(2017)

ルノー・8

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 14:32 UTC 版)

ルパン三世 (架空の人物)」の記事における「ルノー・8」の解説

PART5』にて登場。元はアルベールのものだった第10話より譲り受け以降最終話までルパン達が使用車内にはタブレット端末装備されている。自動運転可能な形態改造されているようで、EpisodeⅣ序盤第21話)で逃走する際にはルパン遠隔操作登場したこともあった。

※この「ルノー・8」の解説は、「ルパン三世 (架空の人物)」の解説の一部です。
「ルノー・8」を含む「ルパン三世 (架空の人物)」の記事については、「ルパン三世 (架空の人物)」の概要を参照ください。

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