リンクスペクトル効率とは? わかりやすく解説

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リンクスペクトル効率

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:45 UTC 版)

スペクトル効率」の記事における「リンクスペクトル効率」の解説

リンクスペクトル効率(Link spectral efficiency)の単位は bit/s/Hz であり、特定の変調方式使った論理的なポイントツーポイントのリンクでの通信路容量(あるいはスループット)を表す。前方誤り訂正 (FEC) 符号変調方式取り入れられている場合、ここでの「ビット」はユーザデータのビットであり、FECオーバヘッド除外される。 1kHzの帯域幅毎秒1000ビット転送する技術では、スペクトル効率は 1 bit/s/Hz となる。 電話回線モデムの例: 電話回線用のV.92モデム下りでは 56,000 bit/s、上りでは 48,000 bit/s の転送が可能である。電話交換機でのフィルタリングにより、周波数は 300Hz から 3,400Hz に制限され帯域幅は 3400 − 300 = 3100 Hz となる。スペクトル効率は、下りでは 56,000/3,100 = 18.1 bit/s/Hz、上りでは 48,000/3,100 = 15.5 bit/s/Hz となる。 FEC除外した変調方式達成できる最大スペクトル効率は、標本化定理から次のように求められる信号アルファベットが M 個の符号から構成され、各符号を N = log2 M ビットで表すとする。その場合のスペクトル効率符号間干渉使わない場合、2N bit/s/Hz を越えることはできない例えば、符号が 8 種類で、それぞれ 3 ビット表されるとすると、スペクトル効率は 6 bit/s/Hz を越えられない前方誤り訂正符号使われる場合スペクトル効率低下する例えば、符号レート 1/2 の FEC付与すると、符号長が 1.5 倍となり、スペクトル効率50% 低下するスペクトル効率低下させるのと引き換えに、FEC信号SN比改善する(常に改善できるとは限らない)。 あるSN比通信路で、ビット誤りなしで通信できるスペクトル効率の上限は、符号化変調方式理想的なのであるとした場合シャノン=ハートレーの定理与えられる例えば、SN比が 1 すなわち 0 デシベルであった場合符号変調方式がどうであってもリンクスペクトル効率は 1 bit/s/Hz を越えられないグッドプットアプリケーション層使える情報の量)は、一般にここで計算されるスループットよりも小さい。なぜなら、パケット再送があったり、上位プロトコルオーバヘッドがあったりするからである。 スペクトル効率という用語は、値が大きければ周波数スペクトルをより効率的に活用しているという誤解生む例えば、携帯電話スペクトラム拡散FEC といった技法使っているためスペクトル効率(bit/s/Hz)は低下するが、SN比悪くて通信可能となっている。このため周波数帯域をより多数のリンクで使うことができ、全体としてスペクトル効率低下上の効果得られる後述するように、より適切な尺度として単位帯域当たりの bit/s/Hz があり、これがCDMA方式デジタル携帯電話基本となっている。しかし、電話回線ケーブルTVネットワークでは、チャンネル間の相互干渉問題とならず所与SN比での最大スペクトル効率一般に使われている。

※この「リンクスペクトル効率」の解説は、「スペクトル効率」の解説の一部です。
「リンクスペクトル効率」を含む「スペクトル効率」の記事については、「スペクトル効率」の概要を参照ください。

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