ヨナ ( يونس ユーヌス) と"クジラ"
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 15:56 UTC 版)
「聖書の説話とクルアーンの関係」の記事における「ヨナ ( يونس ユーヌス) と"クジラ"」の解説
詳細は「ヨナ」および「ヨナ書」を参照 聖書とクルアーンの両書で、ヨナ(ユーヌス)は『大きな魚』、通常はクジラと推測される魚に飲み込まれる。聖書のヨナ書は4つの章からなり、ニネヴェへのヨナの使命について語る。クルアーンでは、アッ・サーッファート 37:139-148 、アル・アンビヤーゥ 21:87-88 、アル・カラム 68:48-50 と、物語は3度繰り返される。ユーヌス 10:98 、アル・アンアーム 6:86 でも触れられる。 クルアーンでは、ユーヌスは自分の民に失望し、彼らを神の慈悲にゆだねようとするが、これは神の許しを得たことではなく、自らの責任に反するものであった。クルアーンではまた、ユーヌスがもし魚の腹の中で祈らなかったら、彼はそこに裁きの日まで、つまり魚が死んで腐ってゆくまでとどまることになっただろうと述べている。聖書では、ヨナはタルシシまでの船料金を支払う。どちらの物語でもヨナは渡し船に乗りこむが、ヨナは海中に放り出されて大きな魚に飲み込まれる。祈りののち、彼は魚から吐き出され、岸に打ち上げられる。神はヒョウタンもしくは雑草を生長させる。聖書では、ヨナはニネヴェに進み、ニネヴェの町は神に保護される。聖書とクルアーンの両書で、神は弱りきったヨナ(ユーヌス)が海岸に横たわる(聖書では町の東に座るとある)と、彼が楽になるようヒョウタン(ひさご)を茂らせる。イスラムの文献[要出典]によると、大きな魚は初め怯え、神聖な人物を飲み込んでしまったのかもしれないと恐れる。自分の腹の中から素晴らしい声が響いて祈りと嘆願が語られる様子に、周りに集まった多くの海の生き物が耳を傾けているからである。しかし魚はその後、ユーヌスを飲み込むことは神の使命であると知って安心する。2日後、魚はユーヌスを島の岸辺におろす。彼はひどく弱っていた。胃液と強い太陽光とが彼の肌を焼き、ユーヌスは痛みのあまり叫ぶ。神はツル科の植物を彼の上に茂らせ、ユーヌスに果物と木陰を与える。彼が回復して人々のもとに戻ると、彼らはユーヌスが去った後によい人々になっていた。 クルアーンによれば、ユーヌスが預言者として送られた人々の数は10万を超える。彼らはユーヌスの言葉を信じ、神は彼らに長い繁栄を許した。
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