ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤーとは? わかりやすく解説

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マイヤー【Julius Robert von Mayer】

読み方:まいやー

1814〜1878]ドイツ医者物理学者血液の色の観察から運動と熱との関係に着想し、エネルギー保存の法則到達熱の仕事当量計算した


ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 05:01 UTC 版)

ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤーJulius Robert von Mayer, 1814年11月25日 - 1878年3月20日)は、ドイツ物理学者仕事が相互に変換可能であること、エネルギー保存の法則1842年5月31日に論文で発表した。比熱に関するマイヤーの関係式にも名前を残している。


注釈

  1. ^ 当時の言葉で言う「活力保存原理」。ただしこの原理はマイヤーが初めて発見したわけではない(山本(2009) pp.323-324)。
  2. ^ マイヤーの1842年の論文には、2枚の金属をこすり合わせる運動によって熱が発生することなどにふれたのち、「消失した運動に対して多くの場合に(例外は規則を強化する)熱のほかには結果がまったく見出されず、発生した熱に対しては運動のほかの原因がなんら見出されえないことが確実だとすれば、われわれは、結果を伴わない原因や原因なしの結果という仮定よりも、熱は運動から生ずるという仮定のほうを採る」と記述している(村上編(1988) p.330)。
  3. ^ マイヤーは大学時代、物理の講義を1学期だけしか受けていなかった(渋谷(2008) p.3)
  4. ^ 実際に、温帯地方と熱帯地方の温度差で血液の色が変わるという事実はない。そのため、マイヤーのこの発見は偶然だったと考えられている(山本(2009) p.309)。また、マイヤーがそこから発展させた、血液の色が違う理由に関しても、生理学的には正しくない(ダンネマン(1979) p.258)。トーマス・クーンは、マイヤーの血液の色の理論からは、「運動する人より怠惰な人の方が血液が鮮やかだ」という結論は生み出せるが、その後のマイヤー自身のエネルギー保存則とはほとんど無関係だと述べている(クーン(1987) p.115)。
  5. ^ 科学史家トゥルスデルの言葉。山本(2009) p.311より孫引き。
  6. ^ たとえば、ウィリアム・トムソンはこの実験を知らず、マイヤーの理論には根拠が無いと述べ、これを「マイヤーの仮説」と呼んだ。また、ジュールもこの実験を知らず、1844年に自らの手で同じ実験を行った。(山本(2009) p.332)

参照元

  1. ^ マイヤー、崎川(1951) p.314、渋谷(2008) p.3
  2. ^ a b c d e f 渋谷(2008) p.3
  3. ^ a b c クロッパー(2009) p.106
  4. ^ 山本(2009) p.309
  5. ^ クロッパー(2009) p.107
  6. ^ 渋谷(2008) p.4
  7. ^ a b c d e f 渋谷(2008) p.5
  8. ^ 渋谷(2008) p.6
  9. ^ 山本(2009) p.312
  10. ^ マイヤー、崎川(1951) pp.2-3
  11. ^ マイヤー『生命なき自然界における力についての考察』。強調は原文のまま。村上編(1988)に収録
  12. ^ 山本(2009) p.316
  13. ^ 山本(2009) pp.324-325
  14. ^ ダンネマン(1979) p.262、山本(2009) pp.326-327
  15. ^ 村上編(1988) p.330
  16. ^ a b 山本(2009) pp.326-327
  17. ^ 山本(2009) p.333
  18. ^ ダンネマン(1979) p.266
  19. ^ クロッパー(2009) pp.112-113
  20. ^ クロッパー(2009) p.113
  21. ^ ダンネマン(1979) p.257
  22. ^ 山本(2009) p.313
  23. ^ オストワルド(1961) p.135
  24. ^ マッハ(1978) p.313
  25. ^ 杉山(1986) p.53
  26. ^ 科学・技術人名事典 p.472
  27. ^ 山本(2009) p.314、オストワルド(1956) pp.73-74など
  28. ^ a b 山本(2009) p.314
  29. ^ 山本(2009) pp.330-331
  30. ^ クロッパー(2009) p.110


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