モンゴル語の「トゥグルク」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 15:19 UTC 版)
1トゥグルク銀貨、1925年 モンゴルや、満州国など、モンゴル語を公用語とする国家では、「圓」(円)と同義の「トゥグルグ(Төгрөг, Tukhrik)」が貨幣単位として使用された。 モンゴルでは1911年の独立宣言以降も、中国製の円銀、中国・ロシア・ドイツ・イギリス製の銀両(1両=37.3g)、ロシア・ルーブル、米ドルなどが流通していた。人民革命党政権は1924年6月に「モンゴル商工業銀行」を設立、翌1925年2月、国家貨幣トゥグルク(1トゥグルク=純銀18g)の発行を決定、1tg、2tg、5tg、10tgの計600万トゥグルク分の紙幣をソビエト連邦に発注、同年12月9日より流通が開始された。1トゥグルク銀貨は40万枚発行され、量目19.9957g、で90%の銀品位であった。通貨補助単位は「トゥグルク(Tukhrik)」の1/100が「モンゴ(Mongo)」である。翌年1927年1月1日を期して、すべての財政報告、予算、再出入をトゥグルクで算出する決定がなされ、1928年4月1日より、トゥグルクが国内流通する唯一の通貨と定められ、同月13日、トゥグルクの交換価値を強化すべく、金本位制が導入された。 貨幣はソビエト連邦のレニングラードで製造され、当初はモンゴル文字で表記されていたが、1941年のソ連民族主義否定政策によりロシアのキリル文字が公用語とされ、1946年からはモンゴルの貨幣もキリル文字表記となった。1989年のソビエト連邦崩壊後、1994年から貨幣の表面にモンゴル文字が復活し、裏面にはキリル文字が表記されるようになった。 満州国では、貨幣単位として「圓」が採用されたが、紙幣上には「圓」表示とともにモンゴル文字により「トゥグルク」も表記されている。
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