メルファ7
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 13:31 UTC 版)
1998年6月、レインボー7M・7W系の後継車種として発売された小型バス(マイクロバス)。当初は平成6年排出ガス規制(KC-)だったが、1999年には平成10年排ガス規制 (KK-) に適合した。 基本的な構造とラインナップは先代のレインボー7M・7Wと同じで、ハイデッカーのCH系とミドルデッカーのRH系の2タイプである。CH系はセンターアンダーフロアエンジン車であり、J08C型(直6無過給、162kW/220馬力)を搭載する。トランスミッションはFFシフト6速MT、パワーシフト6速MT、トルクコンバータ式5速ATの3種類から選択可能であった。RH系はリエッセRX系の拡幅版ともいえ、J05C型(直4ターボ付、129kW/175馬力)をリアに搭載している。トランスミッションはパワーシフト5速MTとトルクコンバータ式3速ATが設定されていた。 バスの分類としては小型バス(マイクロバス)となり、タクシー会社など小型限定免許を持つ事業者を主なターゲットとしたが、規制緩和によってバス事業が免許制から許可制へと変わったため、小型限定免許の業者が事実上なくなった。また客単価の下落から定員の少ないバスは敬遠される傾向が顕著となり、定員に対し車両価格が大幅に高いメルファ7はその存在意義の大半を失った。そのため平成15年排出ガス規制への適合を見送り、2004年で生産終了となった。 生産終了についてはかなり早い時期にメーカーからのアナウンスもあり、駆け込み需要も発生してモデルの復活を望む声が根強く、バスとしては異例とも言える市場再投入の本格的な検討がなされた。結果的には排出ガス規制適合にかかるコストが大きく、販売価格の大幅な上昇が避けられないためその価格帯での需要は極めて小さいと判断され、メルファ7の市場再投入は断念された。 同クラスの競合車種である三菱ふそう・エアロミディMJも2007年で生産終了となり、直接的な代替車種は存在しないが、既存のマイクロバスであるリエッセまたはリエッセII、9m中型バスのメルファが事実上の代替車種となる。
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