メディア/エンターティメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:42 UTC 版)
「ニューヨーク市の経済」の記事における「メディア/エンターティメント」の解説
ニューヨーク市はマスコミ、ジャーナリズム、出版業において重要な位置を占め、全米一のメディアマーケットを保有、あの小さな地域だけで米国の7%のテレビ視聴者を抱えている。また4つの巨大レコード会社のうち3つが同市に本社を置き、3分の1の独立系映画制作会社がある。その他200の新聞社、350の雑誌社がオフィスを構え、出版業には約13,000人が雇用されている。このような環境からしばしば「世界のメディアセンター」と呼ばれる。 ニューヨーク市はカリフォルニア州ハリウッドに続き映画産業において2番目の規模を誇る。規模的には他の産業と比べると決して大きくはないものの、その成長は目覚しく数十億ドルを生み出すその市場は同市の欠かせないビジネスセクターとなっている。演劇と報道も拡大を続けており、独立系の映画スタジオ、プロダクションは2003年に180、2004年に202、2005年には250と拡大の一途をたどっている。アメリカで活躍する俳優の3分の1はニューヨークを拠点に活動を行っていて海外からの映画制作者も非常に多い。ニューヨーク市の映画産業部署の発表によると、同産業には約10万人の雇用者がおり、年に50億ドル程度の経済効果をもたらしている。インド・ムンバイの映画産業の俗称"ボリウッド"の映画「Kal Ho Naa Ho」(2003年)は同市で撮影され、インドで歴代4位の興行成績を収めた。 クイーンズ区にありサイレント映画の時代に作られたカウフマン・アストリア映画撮影所はマルクス兄弟やW・C・フィールズによって使用されていた。また同スタジオはコスビー・ショーやセサミ・ストリートの制作が行われている。近年、新たに作られた製作所スタイナー・スタジオは港を改造した61,000m²の広さを持つ近代的なスタジオ・コンプレックスでスパイク・リー監督の「The Producers and The Inside Man」が撮影された。 2006年2月に着工されたシルヴァーカップ・スタジオは建築費約10億ドルの巨大スタジオ・コンプレックスであり、スタジオ、オフィスを始め店舗や高層ビルには1,000棟のマンションとなっている。この建築はパリのポンピドゥー・センターやロンドンのミレニアム・ドームも設計したリチャード・ロジャースによって設計され、そのコンセプトは「ヴァーチャル・ハリウッド」であった。クイーンズ区のイーストリバー沿いにあり、東海岸最大のプロダクション・ハウスである。ブルックリンにあるスタイナー・スタジオは今も尚単一では最大のスタジオを所有しているが、シルヴァーカップも2007年にはそれを凌ぐべく拡大を検討している。 映画制作配給会社ビッグ10の一つで米国最大の映画会社ミラマックスはニューヨーク市に本社を置き、その他小さな製作会社や映画プロデューサー達も同市を拠点に活動している。
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