プロテスタントの教会音楽家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 23:17 UTC 版)
「キリスト教音楽」の記事における「プロテスタントの教会音楽家」の解説
その教会音楽をオルガナイズして、実際にオルガンを演奏したり合唱などを指揮したりする人を「教会音楽家」という。ドイツの音大などでは「オルガン科」とは別に「教会音楽科」が併設されていて、専攻が主にカトリック宗教音楽とプロテスタント宗教音楽に別れ、オルガンを含むそれに関するすべてのことを学ぶ。更に一般の州立の音楽大学以外でも特別に「教会音楽大学」が設けられていてそこでも学ぶことができる。その場合にはカトリックとプロテスタントは別れて設立されるのが普通である。また学外でも資格が取れ、簡単な順にD/C/B/Aのグレードがあり、それぞれオルガニストの資格や合唱指揮者の資格、ポザウネンコア指揮者の資格などと分かれているのが普通である。例えばCクラスではオルガンについては普通の譜面を楽譜どおり弾くだけであるが、Aクラスの教会音楽家になるとオルガンで賛美歌は旋律の譜面だけ見て伴奏は自由にすべての前奏やシュトローフェにおいて即興されるし、前奏や後奏にはバッハ様式で「パッサカリア」や「アリアとヴァリエーション」、「インヴェンション」、アレグロで4声部の「トッカータもしくは幻想曲、前奏曲(プレリュード)とフーガ」などを、メリスマも含めて厳格に完璧に即興できる実力も持ち合わせている。最近はどこの教会も財政難で、カトリック・プロテスタント双方ともオルガニストと合唱指揮者とポザウネンコア指揮者(カトリックはショラも含む)のすべての音楽ができる能力の音楽家を採用する場合が多い。特にプロテスタントのエキュメニカル派では信者の減少と無数の教派の数のために、キリスト教の教派などは特に考慮しないで能力さえあれば使う、エコメーニッシュの傾向が強い。一方、教会音楽家に音楽的能力だけでなく、一定の信仰が必要であるが、最近は人材不足のために余り細かい宗派は問わない傾向がある。したがって「プロテスタント教会」は「カトリック教会」よりもエキュメニズムが遥かに浸透しているので、カトリック教徒でも「プロテスタント様式」の礼拝に協力できるものであれば、プロテスタントの教会音楽家になることができるが、その逆はまだ認められていない。
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