フレンチ・フィルム・ノワールとは? わかりやすく解説

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フレンチ・フィルム・ノワール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/06 03:15 UTC 版)

フィルム・ノワール」の記事における「フレンチ・フィルム・ノワール」の解説

一方でジャン=ピエール・メルヴィルジョゼ・ジョヴァンニなどの作品を含むフランスギャング映画を、フレンチ・フィルム・ノワール(フランスフィルム・ノワール)と呼んで分類する場合がある。ジャック・ベッケル監督の『現金に手を出すな』(1954年)およびジュールズ・ダッシン監督の『男の争い』(1955年)をそのはしりとし、このジャンル映画系譜おおむね1970年代まで盛んに続いた根元的には、第二次世界大戦後フランスで興隆してきた「セリ・ノワール」(暗黒小説)と呼ばれるギャング物の犯罪小説起源としており(前述2作も、アルベール・シモナンと、オーギュスト・ル・ブルトンの、それぞれ共に1953年発表小説映画化したのである)、更にそのセリ・ノワールまた、戦後流入したアメリカハードボイルド小説フィルム・ノワール影響多かれ少なかれ受けていた。 アメリカン・フィルム・ノワールとの最も大きな違いは、「男同士友情裏切り」を多く主題としている点である。フレンチ・フィルム・ノワールには、アメリカン・フィルムノワールにおける「ファム・ファタールとしての強いキャラクター備えた悪女」はあまり登場せず、場合によっては女性一人登場しない作品もある。従ってアメリカン・フィルム・ノワールのようなニューロティック傾向希薄であり、むしろ情念濃厚なギャング映画という性格が強い(ジャン・ピエール・メルヴィル作品一部のような例外もある)。このような性質上、フレンチ・フィルム・ノワール作品多くは、暗黒街におけるギャング警察もしくはギャング同士対立を軸に構成されている。 1980年代以降ジョン・ウーなどが監督製作した香港犯罪映画は、アクションではハリウッドアクション映画との親和性があるが、ギャング映画としての基本的傾向は「フレンチ・フィルム・ノワール」に近い。

※この「フレンチ・フィルム・ノワール」の解説は、「フィルム・ノワール」の解説の一部です。
「フレンチ・フィルム・ノワール」を含む「フィルム・ノワール」の記事については、「フィルム・ノワール」の概要を参照ください。

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