フレンチ・ノーブル・スタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/16 02:32 UTC 版)
「バロックダンス」の記事における「フレンチ・ノーブル・スタイル」の解説
17世紀のダンスの革新はルイ14世のフランス宮廷で起こり、そこにクラシカル・バレエ(Classical ballet)のスタイルの明らかな原型を見つけることができる。社交の場でも、宮廷バレエや一般の劇場で演じられたシアトリカルダンスでも、同じ基本テクニックが使われた。このダンスのスタイルを現代の研究家たちは一般に「フレンチ・ノーブル・スタイル(French noble style)」またはフランス語で「ベル・ダンス(belle danse)」(美しいダンス、の意)と呼んでいるが、バロック時代には他にもシアトリカルダンス、社交ダンスが存在したるにもかかわらず、くだけて「バロックダンス」として言及されることが多い。 主要な文献の中には、「ボーシャン=フイエ記譜法」(Beauchamp-Feuillet notation)の300以上の振付の他にも、フランスのものではラウール=オージェ・フイエやピエール・ラモー(Pierre Rameau)の入門書、イングランドのものではKellom Tomlinsonやジョン・ウィーバー(John Weaver)の入門書、ドイツのものではゴットフリート・タウベルトの入門書がある。これらから現代の研究家やダンサーはバロックダンスのスタイルを再現することができたが、まだまだ論争は絶えない。その中でもスタンダードな入門書とされるのはウェンディ・ヒルトンのものである。 フランスのダンス・タイプには以下のようなものがある。 ブレー(Bourrée) カナリオまたはカナリー(Canario or Canary) シャコンヌ(Chaconne) クーラント(Courante) アントレ・グラーヴ(Entrée grave) フォルラーヌまたはフォルラーナ(Forlane or Forlana) ガヴォット(Gavotte) ジグまたはジーグ、ジーガ(Gigue or Giga) ルール(Loure) - スローなジグ。 メヌエット(Minuet or Menuet) ミュゼット(Musette) パッサカリア(Passacaglia or Passacaille) パスピエ(Passepied) リゴドン(Rigaudon) サラバンド(Sarabande) タンブーラン(Tambourin) イングランドはこれに自分たちのスタイル「ホーンパイプ」を加えている。 これらのダンスのタイプはクラシック音楽でより知られていて、とくに有名なものは、J・S・バッハの様式化された組曲であろう。しかし、バッハの組曲の中のアルマンドは同時代のフランスのダンス形式とは一致していない。
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