フィクション作品の影響とは? わかりやすく解説

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フィクション作品の影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 06:14 UTC 版)

三条の方」の記事における「フィクション作品の影響」の解説

息子義信謀反諏訪氏出身側室諏訪御料人諏訪御寮人の子の勝頼が武田氏家督継いだ史実や、テレビドラマ小説など創作物影響により、信玄との不仲説悪妻説などが流布している。また不器量暗愚な上に公家家柄を鼻にかけ、高慢嫉妬深い悪妻という否定的イメージ持たれることもある。 これらのイメージはほぼ全て新田次郎作の小説武田信玄』によって作られたものである。ただし、新田原作の映像化である1988年NHK大河ドラマ武田信玄』では、紺野美沙子演じ三条夫人自身信玄を慕うあまり南野陽子演じ側室湖衣姫諏訪御寮人)への嫉妬心を抱く、「恋敵としての役回りという感が強い。小説内の悪女要素小川眞由美演じ侍女八重演じたまた、小説版でも中盤以降禰津御寮人嶺松院良好な関係を築こう努力したり、自分意固地さを反省したりするなど善性の面も描かれている。 2007年NHK大河ドラマの『風林火山』(井上靖原作)では、原作とは違い可憐繊細な少女というイメージ転換池脇千鶴演じ三条夫人は全く高慢なところがなく、ひたすらに晴信を慕いながらもの強い女性演じている。唯一偶然に晴信から柴本幸演じ由布姫諏訪御料人)への恋歌を目にしてしまい女心から嫌味を言うシーンがあるが、その直後に目に涙を浮かべるなど一貫して純情な乙女として描かれている。また一方で諏訪御料人イメージも「軟」から「硬」へ180度転換していることから、一般的に浸透してしまった歴史通念に対する、制作側の意図的な挑戦であると言えよう。なお、同じ井上原作映像化である1969年邦画風林火山』では久我美子演じている。

※この「フィクション作品の影響」の解説は、「三条の方」の解説の一部です。
「フィクション作品の影響」を含む「三条の方」の記事については、「三条の方」の概要を参照ください。

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