ヒト免疫グロブリンの分類とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ヒト免疫グロブリンの分類の意味・解説 

ヒト免疫グロブリンの分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 02:00 UTC 版)

抗体」の記事における「ヒト免疫グロブリンの分類」の解説

重鎖定常領域違いにより、γ鎖、μ鎖、α鎖、δ鎖、ε鎖に分けられ、この違いによりそれぞれIgGIgMIgAIgDIgEの5種類クラスアイソタイプ)の免疫グロブリン形成される。これらの分泌型の免疫グロブリンの他、B細胞表面結合したものがある。これは、分泌免疫グロブリン細胞表面接着しているのではなく細胞膜貫通部分をもったものであり、B細胞受容体 (B cell receptor; BCR) と呼ばれるBCRは2本の重鎖と2本の軽鎖持ち細胞膜貫通部分Igα/Igβヘテロ二量体を持つ。アイソタイプ違いにより、免疫グロブリンの持つ「エフェクター機能」が異なる。 IgG 免疫グロブリンGIgG)はヒト免疫グロブリンの70-75%を占め血漿中に最も多い単量体抗体である。軽鎖2本と重鎖2本の4本鎖構造をもつ。IgG1IgG2IgG4分子量は約146,000であるが、IgG3Fab領域Fc領域をつなぐヒンジ部が長く分子量170,000大きい。IgG1IgG65%程度IgG225%程度IgG3は7%程度IgG4は3%程度占める。血管内外平均して分布するIgM 免疫グロブリンMIgM)はヒト免疫グロブリンの約10%占める、基本の4本鎖構造5つ結合した五量体の抗体である。分子量は970,000通常血中のみに存在し感染微生物に対して最初に産生され初期免疫司る免疫グロブリンである。分子量大きいので、マクログロブリンとも呼ばれるマクロは、「大きい」という意味である。 IgA 免疫グロブリンAIgA)はヒト免疫グロブリン10-15%を占める。分子量は160,000分泌IgA2つIgA結合した二量体抗体になっている。IgA1は血清鼻汁唾液母乳中に存在し腸液にはIgA2が多く存在するIgD 免疫グロブリンDIgD)はヒト免疫グロブリン1%以下の単量体抗体である。B細胞表面存在し抗体産生誘導関与するIgE 免疫グロブリンEIgE)はヒト免疫グロブリンの0.001%以下と極微量しか存在しない単量体抗体である。IgE抗原反応するヒスタミン分泌起きる。寄生虫対す免疫反応関与していると考えられるが、寄生虫の稀な先進国においては、特に気管支喘息アレルギー大きく関与している。「肥満細胞」とも言われるマスト細胞表面にあるFCεR受容体IgE常駐しているが、ここのIgEにさらに抗原結合する反応によってマスト細胞活性化されヒスタミンなどの分泌物マスト細胞から放出する好塩基球にもIgE存在している。

※この「ヒト免疫グロブリンの分類」の解説は、「抗体」の解説の一部です。
「ヒト免疫グロブリンの分類」を含む「抗体」の記事については、「抗体」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ヒト免疫グロブリンの分類」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒト免疫グロブリンの分類」の関連用語

1
8% |||||

ヒト免疫グロブリンの分類のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒト免疫グロブリンの分類のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの抗体 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS