ヒトラー以外の実在人物に関する相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 17:00 UTC 版)
「アドルフに告ぐ」の記事における「ヒトラー以外の実在人物に関する相違点」の解説
開戦前にホワイトハウスでフランクリン・D・ルーズベルト大統領が直立しているが、実際は小児マヒの後遺症で下半身が不自由であり、車椅子を使用していた(ただし、ルーズベルトは自身の障害を知られることを嫌ったため、車椅子姿の写真はほとんど現存しない)。 また、ルーズベルトは真珠湾攻撃をあらかじめ察知していたが、敢えて奇襲を許した旨の描写がなされているが、これについては戦後長く日本などで議論されているものの、それを示す確証は無く、否定する専門家も多い(真珠湾攻撃陰謀説を参照)。 総統地下壕でヒトラーに状況報告をするクレプス将軍が親衛隊の制服を着用しているが、実際には国防軍の軍人である。 ヒトラーの秘書トラウデル・ユンゲが眼鏡をかけた男性軍人として描かれているが、実際には文民の女性である(トラウデルの夫ハンス・ヘルマン・ユンゲは武装親衛隊中尉であったが、1944年に戦死している)。 ヒトラーの遺体について「ソ連は発見できなかったとされる」旨で締めているが、実際には遺骸の一部を発見し回収したというのが定説となっている(ただし、この事について公表されたのは冷戦終結後、すなわち手塚の死後である)。 峠草平がローザの知人の夫である高官の家に招かれワーグナーのレコードを聴かされる場面で「フルトヴェングラーがバイロイト音楽祭で指揮をした」「ジークフリート全曲版」とその高官が言っているが、フルトヴェングラーの全録音を網羅した「フルトヴェングラーの全名演名盤」(宇野功芳著、講談社+α文庫、1998年)のワーグナーの項に該当する録音はない(この場面の翌年1937年にバイロイトで「ニーベルングの指環」を指揮した記録がある)。また、夫人と草平は「この曲が3時間かかる」ことに閉口しているが、当時のSPレコードでは、表裏両面でも9分程度しか収録できず、3時間も曲を収録することは不可能である。
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