ヒトの垢とは? わかりやすく解説

ヒトの垢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 14:18 UTC 版)

「垢」の記事における「ヒトの垢」の解説

ヒト表皮細胞基底部幹細胞細胞分裂によって次々新生し、これが表層押し出されるにつれて細胞骨格の一要素である中間径フィラメントの上皮型であるケラチン繊維細胞内充填していき、最終的にほとんどケラチン繊維からなる細胞となる。これが角質であり、陸上脊椎動物体表はこの角質保護され内部細胞乾燥などから防御している。角質は死細胞構成されるため、生きた細胞代謝行われないその代わり次々下層新生される角質に置き換わって一定の状態を維持している。このとき、古い角質は垢となって剥がれ落ちる。 ヒト表皮細胞人種個人差によって密度異なるが、メラニン色素蓄積して紫外線防御行っている。垢として剥がれ落ちた角質表皮一部として機能している角質よりも厚く堆積すると、角質本来の淡い色調や、メラニン色素の色が強調され、より濃色褐色呈するうになるまた、垢を構成する角質皮膚分泌物は本来は無臭であるが、皮膚表面常在細菌によって分泌物分解されることによって、臭いを発するうになる。垢はこうした代謝産物保持する機能があるため、入浴などによる皮膚の洗浄長期間行わないと、その個人特有の体臭次第強くなる傾向にある。 垢は皮膚表面蓄積し室外出て活動している場合などには、埃や泥が混じるので黒っぽくなり、入院入浴できないなど、清潔な条件下では白っぽい湿ったものは皮膚をこすると粘土の塊のようにこねられた粕になって出、乾燥した状態では粉の塊のようになって皮膚から剥がれる人間長い時間、体を洗わない皮膚表面の垢の体積次第厚くなり、そうした状態が説話の『垢太郎』(後述)の物語現実感のある要素となっている。ただし厚くなれば体を動かした際にひび割れ剥がれる。あまり垢が堆積する皮膚呼吸影響をきたし、体内水分調節難しくなる側面があるため、垢が堆積するまで放置するのは健康上あまり好ましくないと言う話もあるが、ヒトの皮膚呼吸比重はさほど大きくはなく医学上正確な話とは言い難い。 垢は汚いという社会通念がある。しかし垢の落としすぎも、また、まだ機能的な皮膚の角質をも侵食して破壊してしまう恐れがあること、また垢に保持され皮脂腺分泌物などが常在細菌によって代謝された産物皮膚弱酸性保ち常在細菌そのもの複合的に外部からの病原体排除していることを考慮すると、皮膚の健康上はあまり望ましいものではない。 垢は体のどの部分から剥がれ落ちたかで名称が変わる。耳の中であれば耳垢性器の包皮腺分泌物交じり合ったものであれば恥垢などと言う。頭の垢はふけであるが、より粉っぽく、油っぽいのが普通である。

※この「ヒトの垢」の解説は、「垢」の解説の一部です。
「ヒトの垢」を含む「垢」の記事については、「垢」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ヒトの垢」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒトの垢」の関連用語

1
14% |||||

2
4% |||||

ヒトの垢のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒトの垢のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの垢 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS