パルド提案とは? わかりやすく解説

パルド提案

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 08:36 UTC 版)

法的深海底」の記事における「パルド提案」の解説

1960年代になると海底には地上埋蔵するよりもはるかに大量マンガン団塊埋蔵していることが明らかになり、世界的な注目浴びた1967年8月17日マルタ政府国連代表のパルド英語版)は国連総会第1委員会において、深海底を平和利用のため、および人類全体利益のために開発される人類共同遺産英語版)」とし、そこに新し国際制度設定することを提案した各国権利拡大試み大陸棚範囲限定し大陸棚以遠海底深海底として国際管理下に置こうとしたのである。これは国連の場で初め深海底問題取り上げたものとされ、「パルド提案」といわれる。この「パルド提案」は満場一致採択され国連総会は翌1968年海底和利委員会設置し深海底に関する検討作業開始された。同委員会検討作業結果1969年国連総会国家であるか私人であるかを問わず深海底区域開発差し控えることを要請する深海底開発モラトリアム決議』を採択し1970年には深海底規律する条約起草ガイドラインとして、『深海底律する原則宣言』を採択した。同宣言において深海底とは、「人類共同遺産」であり、いずれの国家取得対象ともならず、資源探査開発活動将来設立される国際制度ゆだねられすべての国による平和利用のために開放され探査開発活動は特に発展途上国利益考慮して行わなければならない、とした。この宣言深海底基本的地位定めたものであり、1982年採択され国連海洋法条約での深海底制度基礎となった評価される先進国当初海洋の自由主張しこれに基づく自由開発主張したが、自由開発に伴うリスク回避するためには国際制度設定し海底開発事業への保障確保されることの方が得策判断し同調した

※この「パルド提案」の解説は、「法的深海底」の解説の一部です。
「パルド提案」を含む「法的深海底」の記事については、「法的深海底」の概要を参照ください。

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