ハイヅカ湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/23 01:00 UTC 版)
ダム湖であるハイヅカ湖は一般公募によって決められた名称である。ダム湖がカタカナ表記であるのは、アイヌ語が湖名に付けられる北海道を除けば全国でハイヅカ湖ほか数箇所だけであり、極めて珍しい。試験的に貯水を行う試験湛水中、満水となってダムの非常用洪水吐きから一斉に放流された際には、わずか一週間という短い間に県内外から二万人もの観光客が訪れている。 ハイヅカ湖には二箇所の小堰堤が設けられている。一つは上下川に建設された知和堰堤、もう一つは田総川に建設された川井堰堤である。川井堰堤は台形CSGダムで建設されている。これら二つの小堰堤の目的はダムの宿命でもある堆砂の防除に加え、ダム湖上流部の水量を貯水で維持させることで湖岸の乾燥化を防止するという目的を持っている。特に知和堰堤上流には「知和地区環境総合整備計画」に基づき知和ウェットランドが建設された。 これは知和堰堤によって形成された水域を利用して湿地や水辺を人工的に整備し、両生類・昆虫・水生植物の生育を促すという目的で建設された。ダム周辺の環境整備の一環であり、併せて鳥類の飛来を促して新たなる自然環境を創造することを最終目標とした。その効果は既に建設中よりあらわれ国の特別天然記念物で絶滅危惧種であるコウノトリが飛来した。二年連続で飛来したが何れも別の個体であったことが判明している。現在はバードウォッチング用の観察小屋などが整備されている。 このほか湖畔には水際まで下りて遊べる才の峠広場や日本モーターサイクルスポーツ協会の認定コースにもなっている灰塚ダムトライアルパーク、きさ安田パークゴルフ場、田総の里スポーツ広場といったレクリェーション施設、3,000本のモミジが植えられたモミジ山や大谷植物園もある。ダム本体も開放されており、直下流の灰塚ダム記念公園からエレベーターでダム頂上まで行くことが出来る。なお、エレベーターに通じるトンネルは、治安対策の観点から常時広島FMが放送されている。
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