ノージックによる試み 答えられないだろうが、挑戦するとは? わかりやすく解説

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ノージックによる試み 答えられないだろうが、挑戦する

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 04:07 UTC 版)

なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」の記事における「ノージックによる試み 答えられないだろうが、挑戦する」の解説

詳細は「分析的形而上学」を参照 アメリカの哲学ロバート・ノージック(1938年 - 2002年)は、この問題を再び哲学中に呼び込むきっかけ作る1981年論文「なぜ何もないではなく、ものがあるのか?」という大部論文(英語で50ページ弱、邦訳二段組で80ページ強)で、この問題解けないように思うが、無視できる問題でもないとして、ありうる解答可能性について網羅的模索行った。この論文次の一文で始まる。 この問題には答えることができないように思える。 — ロバート・ノージック 「なぜ何もないではなく、ものがあるのか?」(1981年) 冒頭文。 戸田山和久 訳 そして論文の内容を以下のように概説する本章ではこの問題に対して考えられる解答いくつか検討する。私の目的はこうした解答うちひとつを正解として主張することではない。…むしろ、目的は、答えようのない問題答えようがないが避けることもできない問題私たちははまりこんでしまっている…、という気分緩和することにある。ところが、この問題とてつもなく深いところまで及ぶものなので、解答生み出す見込みのありそうなアプローチはどれもこれもひどく薄気味悪いものに思える。…とはいえ、この問題斥けてしまえるようなものではないのだから、それに答えようとしている理論奇妙さ気違いじみているところを受け入れ覚悟なければならない。… 私はこれから議論される解答例うちのひとつを正しいものとして支持したはしないそうするには時期尚早なのだ。しかし、この問題歴史において、単にひとつの立場固執しつつ問題を問うだけというのはそろそろやめにして、いくつも考えられる解答提案することを始めるには、十分に機が熟しているだろう。 — ロバート・ノージック 「なぜ何もないではなく、ものがあるのか?」 (1981年) 戸田山和久 訳 こうして自身分析対象とする解答例のどれ一つとして支持しない明言した上で様々な解答可能性詳細に分析する。そして最後に、満足な解答例一つもなかった、として論文閉じた。だがそれでもこうした探索には哲学的な意味はあったとした。論文末尾自身が行った哲学的分析意義について次のように書いている。 哲学的説明哲学的理解目標照らして私たちはこの問題解決する要はない。諸仮説吟味し詳細に論じその筋道を追えば十分である。 — ロバート・ノージック 「なぜ何もないではなく、ものがあるのか?」(1981年) 戸田山和久論理実証主義分析哲学台頭不活発となっていた存在について形而上学的な問いは、ノージック論文以降、再び議論活性化し始める。現代における哲学上の議論は、分析的形而上学Analytic Metaphysicsと言われるスタイル持ち分析哲学方法論道具立てふんだんに取り入れた形で営まれている。

※この「ノージックによる試み 答えられないだろうが、挑戦する」の解説は、「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」の解説の一部です。
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