ナーガラージャと八大竜王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 16:05 UTC 版)
「ナーガラージャ」の記事における「ナーガラージャと八大竜王」の解説
タクシャカ(Taksaka、徳叉迦、トクシャカ)は、インド神話に登場するナーガ族の王。カシュヤパ仙とカドゥルーの間に生まれた1000のナーガの1人。ナーガ族の中でも特に狡猾とされる。インドラ神の友人。英雄アルジュナの孫であるパリークシット王を咬み殺した。「狡猾なタクシャカ」という説話で語られることが多い。(詳細はタクシャカを参照) ヴァースキ(Vaski、和修吉、ワシュウキ)はシェーシャ (Śeṣa) とも同一視される。乳海攪拌のときは、マンダラ山(英語版)を回転させる綱の役割を果たした。しかし、あまりの苦しさに猛毒ハーラーハラを吐き出してしまい、危うく世界を滅ぼしかけた。シヴァ神はその毒を飲み込んで世界を救ったが、猛毒がシヴァ神ののどを焼いたため首から上が青黒くなった。シヴァ神の別名ニーラカンタはこれに由来するという。 アナンタ(Ananta)とは、インド神話に登場するナーガラージャの一人。その名は「無際限」 または「永遠」を意味する。千の頭を持つといわれる。蛇族の棲むパーターラという地底界の最深部で世界を支えている原初の蛇アーディシェーシャの別名であり、シェーシャが自らの尾をくわえて輪の形になっている状態の時にアナンタの名で呼ばれると言われている。シェーシャとはインド神話に登場するナーガラージャで、カシュヤパ仙とカドゥルーの間に生まれた1000のナーガの1人。やはり千の頭を持つ巨大な蛇とされ、千の頭の一つ一つに卍の印がついている他、イヤリング、王冠、花冠も身につけている。マナサーという妹をもつ。ヒンドゥー教の宇宙観では、世界には7層の地下世界があるとされるが、シェーシャがいるのはさらにその下で、その千の頭で大地を支えているといわれている。アナンタはこの世が始まる以前、宇宙が混沌の海だった時に、ヴィシュヌがアナンタを船の替わりにして、その上に寝ていたという。そのヴィシュヌのへそから蓮の花が伸びてそこに創造神ブラフマーが生まれ、ブラフマーの額から破壊神シヴァが生まれたとされている。また、この世が終わる時、全ての生物が滅び去った時も、再び世界が創造されるまでの間、ヴィシュヌはアナンタの上で眠り続けるとされる。ヴィシュヌの使いとされるが、シヴァ派では束の間シヴァに帰依すべく苦行を積んだとされる逸話も伝わる。
※この「ナーガラージャと八大竜王」の解説は、「ナーガラージャ」の解説の一部です。
「ナーガラージャと八大竜王」を含む「ナーガラージャ」の記事については、「ナーガラージャ」の概要を参照ください。
- ナーガラージャと八大竜王のページへのリンク