テープの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 15:32 UTC 版)
記録可能時間の標準表記はコンパクトカセットに倣って、「テープ規格-録音時間」の形式である。例えば、60分タイプは「LC-60」と表記される。なお、メーカーによっては、標準表記以外の独自の製品型番表現がある。 メーカー別の記録時間表記 記録時間 ソニー Technics Lo-D 30分 LC-30 (N.A) (N.A) 60分 LC-60 RT-60 LC60 90分 LC-90 RT-90 LC90 ※30分タイプは、デモテープなど特殊用途のみで流通した模様。 テープ仕様 TYPE ソニー Technics Lo-D I (NORMAL) SLH XDLC LH II (Fe-Cr) DUAD EXLC (N.A) III (CrO2/HIGH) (N.A) XALC (N.A) 定価(ソニーの場合) TYPE 価格 LC-60 SLH ¥1,500 LC-90 SLH ¥2,000 LC-60 DUAD ¥2,500 LC-90 DUAD ¥3,000 誤消去防止タブの色分け テープ仕様別に「誤消去防止タブ」が下記のように色分けされている。開封直後の(新品の)カセットシェルにはラベルが貼られていないが、ラベルなしでもテープ TYPE の目視判別が可能である。 Technicsブランドのテープでは、外箱そのものの地色が、各タイプと同系色で区分されていた。 TYPE 色 TYPE I 青 TYPE II 赤 TYPE III 黄 TYPE IIIのエルカセットテープはTechnicsブランドから「RT-60XALC」「RT-90XALC」として発売されたのが唯一で、盟主であるソニーブランドからは発売されなかった。価格はRT-90XALCで¥4,500とオープンテープ10号タイプ並に高価で、当時のオーナーで実際に使っていたというケースは少なかった。そのため中古市場でもほとんど登場しない。この当時、六価クロム汚染公害が社会問題化しており、その余波でクロムテープ(後のハイポジションテープ)市場と、その生産が縮小されつつあった事が考慮されたためと思われる。 「ELCASET-DR」用の「T-180GL」は、TYPE IIIと表記され、価格も¥4,500と同額である。 「TYPE xx」という表記は、以後コンパクトカセットにも受け継がれたが、上記のとおり、同じTYPE表記でも実際の磁性体種との組み合わせがコンパクトカセットとは異なっている 点に注意が必要である。 テープの生産 すべてソニーが生産して自社販売する他、松下電器産業や日立Lo-DへOEM供給をしていた(日経産業新聞、1976/5/12記事)。なお、ティアックはテープの生産・販売は一切行わなかった。
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