ティンダル聖書とは? わかりやすく解説

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ティンダル聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 06:17 UTC 版)

英語訳聖書」の記事における「ティンダル聖書」の解説

ウィリアム・ティンダルオクスフォード大学卒業司祭であり、ルターがヴィッテンゲンに論文投稿して教会内での問題巻き込まれていた頃には、ケンブリッジ学生であった1523年ティンダル聖書文章を英語にして配布し始める。彼の目的単純にして野心的だった。「我はローマ教皇及びその全ての法を拒む。そしてもし神がわが命を護り給うならば、遅からず鍬を持つ少年すらも汝が知るより多くのことを知ることになろう。」そして彼は新約聖書一部旧約聖書生前出版することができた。 援助激励求めて彼はロンドン出てくるのだが、両方とも得ることは無かった。「ロンドン司教宮殿には新約聖書翻訳するような場所はなかった」と彼はかつて言ったが、イングランド全土そもそもそのような場所が無かったのであるロンドン富裕商人から贈られ10ポンド使って、彼は海峡渡ってハンブルクに赴き、大陸各地転々としながら身を隠しイギリスよりも使用することが容易かった印刷機使って彼は翻訳完成するのであるティンダルは、あるときは数印刷原稿をもって逃げ出し別の印刷機完成させるなどということやらざるを得なかったし、彼の本は何度も焼かれ彼の命も危険に晒された。 そうしたティンダルエピソードにはこんなものもある。ロンドン司教Tunstall英語訳聖書撲滅しなければならず、アントウェルペン商人に英語聖書差し押さえてもらう契約結んだ。この商人ティンダル友人だったので、ティンダルにこう持ちかけた。聖書関連顧客、つまりはロンドン司教英訳聖書買い取るつもりだと。ティンダルはこの商人彼の英訳聖書渡して彼の負債払ってもらい、新しい版の聖書のための財政支援をしてもらったという。 教会ティンダル翻訳反対したのは、その攻撃的な欄外注釈(有害注釈)と反聖職者的で異端的見解広めるための(教会が言うところの)故意の誤翻訳がその中には含まれていたからである。このために、ティンダル訳の初期の版は徹底的に取り締まられてほとんど残っていない。ティンダル最後に死刑になっている。 しかし、後の欽定訳聖書KJV)にはティンダル仕事大半反映されており、このためティンダル欽定訳聖書KJV)の父と考えられている。欽定訳新約聖書90%近くティンダルのものと考えられており、約3分の1ティンダルとまった同一である。旧約聖書についても、ティンダルが手をつけた部分に限れば似たような割合になっている。

※この「ティンダル聖書」の解説は、「英語訳聖書」の解説の一部です。
「ティンダル聖書」を含む「英語訳聖書」の記事については、「英語訳聖書」の概要を参照ください。

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