ツチの19の戒律
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/09 16:19 UTC 版)
カングラ1990年第4号には「ツチの19の戒律」と呼ばれる文章が掲載された。カングラに掲載された時は、「ツチの植民地計画」という名前で掲載された。 カングラ第4号掲載の「ツチの19の戒律」の前には序文が置かれており、「権力を再び握ろうとしている者たちの古い計画は、今日でも活発である。キヴや中央アフリカのツチによる植民地化計画である。」と書かれている。これは、カングラが独自に付け加えた文章である。 この文書のオリジナルは1962年以来流布されていたもので、ツチの学生が書いたものである。内容は、ツチによるフツ支配を扇動する露骨なプロパガンダ文書である。 文書は「我々がどのくらいの数なのかを考えれば、その数は少ない。しかし、1960年の選挙に続いて、我々はバンツー族の愚かさに頼るという方法で権力を握るのである」というフレーズで始まる。第5の戒律には「我々は、選挙で選ばれたフツ族全部を責任ある地位から異動させることができるのだから、彼らと友人になろうではないか。彼らに何か贈り物、特にビールを贈ろうではないか。こうすれば、我らの仕事はいとも簡単に達成できるだろう」、第13の戒律には「フツ族は他人に仕えるために造られたのだということを忘れてはならない」、第16の戒律には「我々の目的達成が失敗するのならば、我々は暴力を用いるであろう」とある。 ICTRの「メディア裁判」で検察側は、内容は同じではあるものの、カングラに掲載されたものはオリジナルとは表現が異なっており、一見カングラが公平であるかのように偽装しているだけで、実際は反ツチプロパガンダの一環として掲載されたものだと主張したが、判決文では証拠不十分として退けられている。
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