チキ5000形→コキ5000形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 08:22 UTC 版)
「国鉄コキ5500形貨車」の記事における「チキ5000形→コキ5000形」の解説
「たから号」などの専用列車に用いるコンテナ車として製造された形式である。編成単位で運用するため手ブレーキは留置専用とされ、デッキや手すりはなく、拠点間直行輸送に適応した仕様である。最高速度は 85 km/h である。中梁を設けず、魚腹型の側枠で荷重を負担する台枠の基本構造はその後のコンテナ車に踏襲された。外部塗色は赤3号(レンガ色)である。 試作車(コキ5000, コキ5001) 1959年(昭和34年)3月に汽車製造でチキ5000形として落成した。一般の長物車と同様の全面板張りの床板や、下側が台形状に狭まった台枠側面の補強材形状など、特有の形態を有する。ブレーキ装置は AD 方式(積空手動切替式自動空気ブレーキ)と UC 型積空ブレーキを併用する。車端部には留置専用の手ブレーキが設置されるが、デッキ・手すりはない。台車は 85 km/h 走行用に開発された TR91 形である。コンテナ緊締装置はチキ5000に東急式、チキ5001に富士重式を搭載。また、5001は当初塗色が黒とされていた。 同時に試作された5tコンテナ(5000形)と共に同年6月から試験運用に供され、同年11月5日からコンテナ専用列車「たから号」に量産車と共に充当された。 1965年(昭和40年)にコキ5000形(コキ5000, コキ5001)に改称され、1967年(昭和42年)のデッキ取付改造によりコキ5500形(コキ6714, コキ6715)に編入された。 量産車(コキ5002 - コキ5056) 試作車の運用結果に基づき1959年(昭和34年)に汽車製造で55両が製造された。車体は台枠補強の形状を垂直なものに変更した。台車も改良され、量産形式の TR63 形となった。コンテナ緊締装置は作業の簡便性から東急式が採用されたが、コスト面から緊締装置をコンテナ車に、アンカーをコンテナに設置するという変更がされる事となった。 試作車の称号変更、デッキ取付改造と同時期に称号変更(コキ5002 - コキ5056)、デッキ取付改造(コキ6716 - コキ6770)を受けている。
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