スター活性
至適でない条件下において、制限酵素の基質特異性が変化したり特異性がゆるんだりすることがある。この変化した特異性における反応性をスター活性(star activity)と呼ぶ。「スター」の由来は文献12。
スター活性を誘起する条件
高いグリセロール濃度
5%(v/v)以上のグリセロール濃度によってスター活性が誘起されることがある。 制限酵素の保存溶液は、凍結、変性、凝集を防ぐためにかなり高濃度(50%)のグリセロール溶液である。そのため、反応液量は制限酵素原液の10倍以上であることが望ましい。
高濃度の制限酵素
低いイオン強度
高いpH
有機溶媒の存在
Mgイオンでない金属イオン
(制限酵素に付属するバッファーの場合は問題ない。) TypeIIの制限酵素は切断反応の補因子としてMgイオンが必要だが、Mgイオン以外の金属イオン(Mn2+, Cu2+, Co2+, Zn2+)が配位した場合にスター活性が誘起されることがある。
スター活性を防ぐには
制限酵素付属のバッファーを使う場合
自作バッファーを使う場合
References
- Alteration of the specificity of restriction endonucleases in the presence of organic solvents.
Malyguine E, Vannier P, Yot P
Gene8p163-77(1980 Jan)

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スター活性と同じ種類の言葉
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