ジャフリーヤとの出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 10:06 UTC 版)
「ジャフリーヤ」も参照 張承志は1984年に寧夏回族自治区の西海固でイスラームの神秘主義教団のジャフリーヤと出会った。彼は6年間ジャフリーヤ地区に通い、ジャフリーヤからの信頼を得た。ジャフリーヤ側は彼にジャフリーヤの歴史を1冊の本にまとめるよう依頼し、彼は新疆や雲南、黒竜江省などで調査活動を行った。その際にはどこでも案内人が付き、宿や食事が用意されていた。そのような調査の末、1990年に『心霊史』を完成させた。『心霊史』の出版後、彼は一部の知識人からの批判にあい、日本で起こったオウム真理教による地下鉄サリン事件に当てはめて「宗教狂」と批判するものもいたという。 1980年代半ばからはイスラームを題材にした作品を多く発表した。1985年にはイスラームを侮辱され罪を負った5人のムスリムの物語である『黄土の泥小屋』を、1989年には4人のジャフリーヤの信徒が教主の復讐を謀る物語である『西省暗殺考』を発表した。 1993年には文学的表現や主観的な表現を排除した『心霊史』の日本語訳である『殉教の中国イスラム-神秘主義教団ジャフリーヤの歴史』を出版した。
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