シムシャーラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:18 UTC 版)
カーレルの実兄であり人望と実力がある事から帝位相続の際、争闘を生むと恐れられた。褐色肌であり銀灰色の髪を頭頂部から分け、こめかみを白銀の金具で留めており屈強そうな体格。スークに対し「成り上がり」と配慮せず発言するが、オルゴゾンとソムナを討つ為堰堤になるよう話を持ちかける。クルガンの竜ではカーレルの死を謀殺と決めつけた。実兄の立場から先の帝位移譲を不当とし、帝兄として戦い弟の無念を晴らし、自ら帝位を継ぐ意思であることを天下に宣言した。クルガンの竜ではシルヴァヤとその近隣諸国に檄をとばし、大兵を都ヤルダモンに集めて帝都進出の意を宣言した。「皇帝陛下に糾問したきことあり」「突然の退位は専断であり認められ難し。よって新帝推戴は叶わず」と帝位移譲を撤回して旧に復し、推挙の権をないがしろにされた自分に詫びをいれよとの事だった。カーレル退位から三月の間を耐えて待ち、蛮族侵入という無上の好機が与えられた。軍はヤルダモンを発し、親衛軍を率いて自らその先頭に立ちブハラへ向かう。「機を失えば酷薄怜悧なシムシャーラから以後どういう仕打ちを受けるか知れたものではない」と諸侯が先を競い合うようにして集まり大蛇のような軍列を作りブハラに入城した。ダナバザルがダルトム、バルグートの両国を支配下に収めた為、これがタルソン側に大きな痛手となり消え入るかと思われていた皇帝派はフラル帝への支持を表明し、シムシャーラの威を持ってする統制は初めて崩れ動揺する。カーレル亡き後、自陣の軍兵を一人だに動かさず、旧都ブハラでの主の無い盛大な忌みの儀礼をとり行った。スーク率いる軍団「クルガンの竜」に本陣を突き破られ危機的な状況であったが、突然退却していった為九死に一生を得た。ダナバザルに幾度となく挑発的に戦闘をしかけられたが、それにも応じることなく自国軍を率いてブハラ方面に去った。刺客に殺られたと言われていたが、イルミナが殺害される前にエルロラに殺され死亡していた。
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