シェヴァリーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 22:10 UTC 版)
「ポラリス (ミサイル)」の記事における「シェヴァリーン」の解説
その後、レゾリューション級のポラリスシステムは英国で設計されたシェヴァリーン(英語版)と呼ばれる延命プログラムを受けた。オリジナルのアメリカ海軍のポラリスは弾道ミサイル防衛(ABM)を突破するように設計されていなかった。しかしながら、イギリス海軍は、独立して作戦活動を行い、そしてしばしばただ1隻の潜水艦のみが戦略抑止哨戒に従事している自らの小規模なポラリス戦力が、モスクワ周辺のABM網を確実に突破しうるようにしなければならなかった。その結果がシェヴァリーンで、核弾頭全体の数を減らす一方で、防御対策を賦与する事を可能にした。 シェヴァリーンは複数の囮、チャフ、およびその他の防御のための対抗手段をポラリスに追加するものだった。その存在はようやく1980年代に明らかになり、それというのも計画の予算超過のゆえであった。1975年1月に最終的に計画が承認された際にもともと試算されていた額のほぼ4倍に達していたからである。このシステムは1982年半ばにレナウン(HMS Renown, S26)上で稼動し、イギリスの弾道ミサイル潜水艦の全てに装備されたのは1987年半ばのことであった。シェヴァリーンは1996年に退役した。 政治的な紛争の後に、結局はコストと必要性から英国のポラリスはトライデントにアップグレードされる事が決まるが、その実行はトライデントII(D5)の完成を待つ事となった。 ロンドン帝国戦争博物館で展示されている、イギリス海軍用のポラリス 博物館に展示されているポラリス・ミサイルの訓練弾
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