ザ・フーと日本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 17:22 UTC 版)
日本におけるザ・フーの知名度は、ビートルズやストーンズ、また1970年代以降に登場したレッド・ツェッペリンやエアロスミス、クイーンなど、同年代に活躍したバンドに比べると高いとは言えず、スモール・イン・ジャパンの代表として挙げられることがある。バンドの代表作の一つでもある『四重人格』も、当時の日本では全く話題にならなかったという。音楽ライターの夏川翠はこの原因について、彼らが全盛期だった1970年代に来日しなかったからだと指摘する。ザ・フーが来日しなかった理由については当時から様々な憶測が流れていたが、夏川は「実話だ」として次のような話を明かしている。夏川が海外アーティストの追っかけをしていた1972年当時、同じく追っかけをしていた友人があるプロモーターの社長に「ザ・フーを呼んで」とお願いしたところ「ダメ、あれは怖いから!」と断わられたという。彼らはレッド・ツェッペリン以上の乱暴者の集団であるとの噂が日本に伝わっていたのである。尚、1975年には映画『トミー』のヒットに乗じて来日しようと、実際にバンド内で話し合いが持たれたことがあるが、タウンゼントが様々な問題を抱えて気落ちしていた時期でもあり、彼が拒んだため結局実現しなかった。 1974年にフェイセズとして来日したケニー・ジョーンズを除くザ・フーのメンバーの中で、最初に日本の土を踏んだのはエントウィッスルだった。1987年に楽器フェアのプロモーションで来日が最初で、その後も度々来日し、計4度も日本を訪れたが、ザ・フーとして来日することは遂になかった。ダルトリーとタウンゼントが初来日を果たしたのは2004年になってからだった。日本にはその後も2008年に単独公演のために訪れている。また2012年にはダルトリーがソロで来日し、公演を行っている。
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