ザンスカール戦争時のMS生産状況(『機動戦士Vガンダム』)
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「アナハイム・エレクトロニクス」の記事における「ザンスカール戦争時のMS生産状況(『機動戦士Vガンダム』)」の解説
アナハイムは一年戦争後にMS生産の主導権を掌握して、その後のMS開発を一手に担っていた。その事による功績や利点も数多くあったが、この状況を懸念する勢力が連邦軍内部、他メーカー、MS産業業界全体に存在していた。生産の独占による各種装備の規格統一化は、アナハイムがMS産業を掌握していた功績の筆頭に挙げられるが、そのことによる関連業種の一極集中が現実に起きており、アナハイムの系列ばかりが利益を独占するという状況は健全な経済状態とは言えなかった。そのため、産業界全体の要望を受ける形で、連邦軍はサナリィの設立をはじめとしたMS産業全体のリストラクションを画策した。 連邦軍からMS産業全体のリストラクションを受け、アナハイムサイドでは連邦軍の兵器受注の最大手であることを維持しながら、周辺企業へのOEM供給や対抗企業との共存共栄の道を模索し始める変化が見られた。当時、MSの総生産台数が減少していたうえ、このままMS産業自体を壊滅させてしまっては元も子もないからである。この動きはMS産業界全体にも波及し、生産設備や設計の特徴の平均化と並行して、開発拠点の分散化が推進された。結果、単純にMSの生産メーカーを特定できないということのみならず、ゲリラ的な戦力調達が可能になってしまい、クロスボーン・バンガードの決起やザンスカール帝国の勃興に大きく寄与する結果を招いてしまった。 宇宙世紀0153年に登場するMSは上述の事情もあり、その背景とする開発企業が特定しにくいものとなっている。また、宇宙世紀0100年以降はMS生産台数自体が鈍化していたこと、宇宙世紀0130年台以降はアナハイムによる寡占状態の解消とも関連があると言われている。この時代のアナハイムは、引き続きジェムズガンやジャベリンを地球連邦軍へ供給していたため兵器部門の生産ラインは維持されている。ただし、宇宙世紀0150年代においてはこの両機はすでに旧型の小型MSであり、サナリィの流れを汲む最新技術を導入したベスパのMSの前では力の差は歴然としていた。 また、Vガンダムシリーズを始めとするリガ・ミリティア製MSの開発、製造プロジェクト『V計画』に関与しており、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム UCカードビルダー』の第3弾に登場するVガンダム、Vダッシュガンダム、ガンイージのカードには、「製造 アナハイム・エレクトロニクス社」の記載がある。しかしながらこの『V計画』においてアナハイムは主体的な立場にはなく、生産に協力するのみだったといわれる。 このほか、小説版『Vガンダム』ではジャベリンの後継機であるジェイブスが、一部のパイロットに配備されている。
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