サラトガ撃破
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太平洋戦争開戦時には第六艦隊第2潜水戦隊第8潜水隊に所属。1941年11月16日、伊6は横須賀を出港。真珠湾攻撃ではモロカイ島北方海域に配備された。9日0840、カウアイ海峡で、北東へ20ノットで航行中のレキシントン級空母と重巡2隻、駆逐艦若干からなる機動部隊を視認する。同日、オアフ島南方沖に移動するよう命令を受ける。その後、魚雷の検査中の事故により魚雷員1名が負傷し、魚雷発射管1基が故障する。27日、負傷していた魚雷員が敗血症により死亡し、水葬に付した。1942年1月9日、伊18が発見した米空母レキシントンの捜索に向かい、その後ジョンストン島北東沖合に移動する。翌10日、5回ほど米軍機の哨戒機を発見。11日1841、ジョンストン島北東270浬地点付近を浮上して哨戒中、米駆逐艦1隻を発見して急速潜航する。まもなく、レキシントン級空母1、重巡1、駆逐艦若干で、南東へ航行中の機動部隊を発見する。これは、空母エンタープライズと合流するべく、15ノットで航行中の米空母サラトガをはじめとする第14任務部隊だった。伊6は4200mの距離から、3本の魚雷を3秒間隔で発射。うち1本がサラトガの左舷中央部に命中。命中によりボイラー室3つが満水となり、機関兵6名が戦死した。命中直後、サラトガは一旦急速に右舷に傾き、次いで左舷に傾いた。サラトガの浸水量は1100トンとされた。7分後、護衛の駆逐艦が爆雷攻撃を行うが、伊6は深度100mまで潜航してこれを回避する。伊6では2回の大きな爆発音、続いて断続的に小さな爆発音を聴取。これは船体破壊音であろうと判断した。2200、伊6は浮上し、レキシントン級空母1隻を撃沈したと報告した。実際には、サラトガは16ノットで真珠湾へと戻り、修理のため6ヶ月間戦線を離れた。 12日、哨戒海域を離れた伊6は、22日にクェゼリンに到着。この時、燃料残量は800リットルであった。24日、クェゼリンを出港し、2月2日に横須賀に到着して整備を受ける。
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