サプライチェーンの被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 00:35 UTC 版)
「東日本大震災」の記事における「サプライチェーンの被害」の解説
自動車用燃料噴射システムなどを製造するケーヒンが被災し、現地仕入れ先4社が被災した。供給を受けていたホンダが一時操業停止した。 自動車エンジンオイルシールの国内シェア1割を持つNOK福島工場(福島市)が被災した。特に大きな被害はなかったがインフラ停止のため20日ほど操業を停止した。 シリコンウェハーの世界シェア6割をもつ2工場、信越半導体白河工場(福島県西郷村)とSUMCO米沢事業所(山形県米沢市)が操業停止した。 自動車用マイクロコンピュータ大手のルネサスエレクトロニクス那珂工場(茨城県ひたちなか市)が被災した。復旧に1年から2年の期間がかかると言われたが、完成車メーカーや半導体製造装置メーカーなどから赤字覚悟で応援が出て延べ17万人が協力し、80日で復旧した。 建築ガラスの3割を生産する旭硝子鹿島工場(のちのAGC)がある(鹿島臨海工業地帯)が被災した上、神栖市にある専用港も破壊された。 国内最大のタイヤ工場である住友ゴム工業白河工場(福島県白河市)が破壊された。 日量80万トン (t) の用紙生産をする日本製紙石巻工場が被災した。他にも岩沼工場(宮城県岩沼市)、勿来工場(福島県いわき市)も被災した。さらに津波で紙が流れ、泥と混ざり干上がった田んぼの土のようにひび割れが発生した。 日本の石油化学製品の一次原料であるエチレンの1割(80万t)を生産する三菱化学(現三菱ケミカル)鹿島事業所(茨城事業所)が被災した上、コスモ石油千葉製油所の火災による影響を受けた丸善石油化学千葉工場のエチレン生産がストップした。鹿島コンビナートには三菱化学からエチレンの供給を受けている工場が20社以上ある。 甲状腺機能低下症治療薬「チラーヂンS」国内流通の98%を製造販売していた、あすか製薬いわき工場が被災し、生産がストップした。 キリンビールの仙台工場が被災し、本格稼働まで1年かかった。 三菱製紙八戸工場(青森県八戸市)が被災した。復旧は11月。 日産自動車いわき工場が被災、復旧は5月。
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