サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/06 06:32 UTC 版)
「スキャナ (企業)」の記事における「サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー」の解説
スキャナの主要子会社である、サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー (South Carolina Electric & Gas Company, SCE&G) の歴史は、チャールストン・ガス・ライト・カンパニー (Charleston Gas Light Company) が設立された1846年までに遡ることができる。しかし、運営母体は1924年のブロードリバー・パワー・カンパニー (Broad River Power Company) 設立による。翌年には、コロンビア・レールウェイ・ガス・アンド・エレクトリック・カンパニー (Columbia Railway, Gas and Electric Company) のガス・電力部門を買収した。 1927年、コロンビア北西のサルーダ川(英語版)にダムを建設する許可状が、レキシントン・ウォーター・パワー・カンパニー (Lexington Water Power Company) に交付された。サルーダダム(英語版)は、マリー湖(英語版)に建設された、200万キロ平方メートルの水域を誇るダムで、竣工当時の1930年としては人工的に作られた世界最大の発電用の壁 (barrier) であった。加えていうなら、この事業は、世界恐慌期に職を与えることとなった。 1937年、ブロードリバー・パワー・カンパニーは、サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー (SCE&G) に改称し、5年後、レキシントン・ウォーター・パワー・カンパニーと合併した。1948年には、チャールストン・ガス・ライト・カンパニーを前身にもつ、サウスカロライナ・パワー・カンパニー (South Carolina Power Company) を合併した。1984年、SCE&Gは、スキャナを持株会社として組織した。 今日のSCE&Gは、サウスカロライナ州中心部・南東部4万4000平方キロメートルを事業地域として、66万1000の顧客に電力の販売および発送電を行う公益企業である。また、5万7000平方メートル・31万4000の顧客を対象とした、天然ガスの販売も行っている。天然ガス事業は、アップステート・サウスカロライナ(英語版)およびシャーロット周辺では行っていない。 2017年現在、SCE&Gは、4箇所の水力発電所、1箇所の揚水発電所、6箇所の火力発電所(内、石炭3箇所、天然ガス3箇所)、1機の原子力発電所(バージル・C・サマー原子力発電所(英語版)1号機)を稼働させている。 2017年7月、SCE&Gはバージル・C・サマー原子力発電所に増設中だったAP1000型2機を、ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニー倒産のために廃止することを決定した。それまでに2機に投じられた額は90億ドルだった。これにより、一部の投資家・契約者から訴訟を起こされ、合衆国や州の機関が捜査に乗り出した。SCE&Gは、原子力発電で賄うはずだった発電容量を、ガス発電や太陽を使った発電に置き換えることを提案した。2018年1月、スキャナがドミニオン・エナジー(英語版)に79億ドルで身売りすると報道された。
※この「サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー」の解説は、「スキャナ (企業)」の解説の一部です。
「サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニー」を含む「スキャナ (企業)」の記事については、「スキャナ (企業)」の概要を参照ください。
- サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニーのページへのリンク