ゴルディーニ
フランスに移り住んだイタリア人のアメディ・ゴルディーニが1951年に設立したフランスのメーカー。その後、市販スポーツカーを生産する一方、自製のエンジンを搭載したフォーミュラや小型のスポーツカーを製作してレースに出場した。とくに、後者はルマンに出場して、52年のレースでは10時間以上にわたって首位を走るなど注目を集めたが、結局大きな成功は収められなかった。57年にはルノーの傘下に入り、その後はレース、ラリーで活躍したルノー・ゴルディーニのエンジン・チューニングを担当し、ルノーのスポーツ部門の中核をなした。
ゴルディーニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/17 08:17 UTC 版)
ゴルディーニ(Gordini)はかつてフランスに存在した自動車のチューニングメーカーである。現在、「ゴルディーニ」の商標権はルノーが所有している。後述するように、F1のコンストラクターとして参戦していた時期もあった。
概要
ゴルディーニはイタリア生まれのアメデ・ゴルディーニによって創業された。ゴルディーニは第一次世界大戦に従軍した後にフィアット車などのチューニングを手がけるようになり、モータースポーツ界で注目を集めるようになった。
そこに目を付けたのはフランスの自動車メーカー、シムカであった。1930年にシムカと提携するとシムカ車をベースとするチューニングカーでレースに参戦し、ル・マン24時間レースでクラス3連覇を果たすなど成功を収め、ゴルディーニは「ル・ソルシエ」(Le Sorcier、魔術師)の異名が付けられた。
第二次世界大戦後の1950年から「シムカ・ゴルディーニ」の名称でF1に参戦。モーリス・トランティニアンやジャン・ベーラ、タイの王族であるプリンス・ビラなどをドライバーに起用したが成績は振るわず1952年にシムカとの提携を解消。以降は「ゴルディーニ」として単独参戦を続けるが、資金難などで1勝もできないまま1956年にF1から撤退した。
その1956年からは新たなパートナーとしてルノーと提携し、まずドーフィンをベースとしたチューニングカーを世に送り出す。続いて1964年、「R8」のスポーツバージョンとして「R8 ゴルディーニ」を発表、同年のツール・ド・コルスでデビューウィンを飾るなど活躍し、1966年には世界初のワンメイクレースである「ゴルディーニ・カップ」を創設している。
なおゴルディーニ社は1969年にルノーに株式を売却し同社の一部門となり、ルノー車のエンジン開発などに携わった。その後もR12等にゴルディーニの名を冠したモデルを設定している。1975年にゴルディーニ社はルノー本社を離れ、ルノー・スポール(旧・アルピーヌ)に経営統合された。
その後

2009年、ルノーは今後発売される車のうち、スポーティーバージョンに「ゴルディーニ」の名を冠して発売すると発表し、第1弾としてルノー・トゥインゴに「ゴルディーニ・ルノー・スポール」を設定した(日本国内では2011年6月発売[1])。このモデルではかつての「R8 ゴルディーニ」をイメージさせる「フレンチブルーに2本の白ライン」を入れるなどしている。以降もルノー・クリオ(日本名・ルーテシア)やルノー・ウインドに「ゴルディーニ」仕様を投入している(このうちウインドのゴルディーニは日本国内では2012年3月発売)。
脚注
- ^ トゥインゴ ゴルディーニ ルノー・スポール デビュー !! - ルノー・ジャポン、2011年6月23日
関連項目
ゴルディーニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 10:09 UTC 版)
ベーラは、1952年の11月にメキシコで開催されたパンアメリカンロードレースにゴルディーニから参戦し、オアハカ州に居た。ベーラは、メキシコの南部国境からエルパソに程近い シウダー・フアレスのアメリカ=メキシコ国境まで、5日間で争われたこのレースの最初のステージに勝利した。初日、ベーラは19番目にスタートし、3時間41分44秒でゴールした。競技2日目、ベーラはプエブラから約50マイル(80km)離れた地点のカーブでクラッシュした。1954年4月のポーグランプリで、ベーラはレースの残り10分で先頭を追い抜き、優勝した。ベーラはマシントラブルのために何度もピットインしながらも、モーリス・トランティニアンを200ヤードの差で抑えた。ベーラは6気筒のゴルディーニをドライブしていた。。 1954年イギリスGPでは、F1世界選手権でベーラ自身唯一のファステストラップを記録したが、ファステストラップを記録したドライバーが7名いたため、ベーラには0.14ポイント(1ポイントの1/7)が与えられた。
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