コンピュータとの関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 03:30 UTC 版)
現在、一般に論理回路は二進法・二値論理を電子回路で実装したディジタル回路である(といったように良く言われるが、実のところ正確ではない。後述する)。これを、4値や8値にできれば、1本の信号線で、あるいはゲート1段でより多くの情報が扱えることから、高性能化の可能性として多値論理の導入が考えられる。そのため研究レベルでは盛んに研究されてはきたが、しかし現状では、バイナリのコンピュータが十分に高性能であるため、そのようなハードウェアを作るよりもバイナリのコンピュータでシミュレーションしたほうが速くて安い、という状況にある。しかし一部実用化されるものも出てきていて、たとえば、最近のMLC(Multi Level Cell)のNAND型フラッシュメモリがある。 ファジィ論理は真理値集合を0以上1以下の実数の集合とする多値論理で、(研究レベルであるが)ファジィコンピュータと称する中には、これを直接実装しているものもある。 なお「後述する」としたが、実際のコンピュータなどでは、電気信号としてHとLだけではなく、トライステートなどと呼ばれる「接続を断った状態」がある素子によるハイインピーダンスとよばれるもの(記号としてはZが使われることが多い)などがあり、複数の機器を接続するバスなどで多用されている。さらに設計の際には「どんな値でも良い」(don't care)という値(記号としてはundefなどの意味でUが使われることが多い)など、実際のところ「ある種の多値論理のようなもの」が、実際にはさかんに活用されている。 またコンピュータシステムではしばしば、真理値として「真」と「偽」以外の値を含む系になっていることがある。
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