コンピュータと例外
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 01:33 UTC 版)
「トラップ (コンピュータ)」および「例外処理」も参照 プログラミングでは、プログラムがある処理を実行している途中で生じ得る、設計から逸脱した状態を「例外」という。プログラムの利用者が対処するエラーとは異なり、例外は開発者が対処する。例外発生時にはプログラムにより実現されるシステムの内部状態に矛盾が生じており、適切に対処されなければ以後の処理継続が不可能になるか、処理が継続できても破壊的な処理が進行してしまう可能性が高い。設計上無視する場合は問題にならないが、例外の見落としは重大なシステム障害に繋がる。システムが正常な内部状態を保つためには、開発者により全ての例外への対処が設計されていなければならない。 例えば次のような状態である。 0で除算しなければならない状況になる 存在しないファイルを読み書きしようとする 例外が発生した場合に、現在の処理を中断(中止)して別の処理を行うことを例外処理という。 プログラミング言語としては、C++、Java、Pythonなどが例外機構を備えている。Javaでは例外が生じた場合の処理のしかたをあらかじめ記述することで、処理が全体として破綻しないようにすることができる。(例外が起こりうる処理をtryブロックに記述し、続くcatchブロックに、想定する例外とそれらに対する処理を記述しておくことができる) Windowsでのブルースクリーンが表示される「例外0E」なども例外にあたる。 また、CPUが0での除算などの実行できない処理に遭遇することについても言う。UNIX系 OS で「ハードウェア例外」が発生すると、カーネルはプロセスに対してSIGFPEやSIGSEGVなどのシグナルを生成する。
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